令和3年度 医工連携セミナー 開催レポート

【医工連携セミナー】これだけは知っておきたい医薬品医療機器等法の基礎と最新動向
 ※オンライン開催

日時 7月16日(金)16時00分~17時30分
内容

米国医療機器・IVD工業会 RAQA委員会 副委員長の大竹 正規氏をお迎えし、「医薬品医療機器等法の基礎 ~基本と、動向、押さえるべきポイント~」についてお話しいただきました。薬機法の基本と考え方をわかりやすく整理して解説していただき、法改正の特徴などにも理解を深めることができた講義となりました。「ゴールは販売開始ではなく、継続可能なビジネスにして普及し、社会に貢献すること」と繰り返し強調されました。講義の後の質疑応答では、保険適用や申請区分など質問や感想も多く寄せられました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】医工連携と明日の医療を変える医療デバイス開発
 ※オンライン開催

日時 7月21日(水)16時00分~18時00分
内容

医工連携を推進するためのポイントと、気鋭のベンチャー2社をお迎えし、先端的な取り組み事例をご紹介いただきました。 一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ理事長の谷下 一夫氏からは、イノベーティブな医療機器の開発のための仕組みが整ってきていること、開発初期(開発コンセプトづくり)からコアメンバーに医療者の参画が重要であることが示されました。
続いて、医療機器ベンチャー企業として、株式会社グレースイメージング 代表取締役の中島 大輔氏が登壇し、「心血管疾患に対する乳酸測定ウェアラブルデバイスを用いた運動強度管理システムの展開」について紹介されました。整形外科医でありながら、診療科横断の連携により心臓リハ領域のイノベーションに取り組まれ、同社が提案する次世代の心臓リハビリとそのビジネスモデルに関心が集まりました。
続いて、株式会社Liquid Mine 代表取締役社長の岸本 倫和氏が登壇し、「白血病の再発を早期に発見する低侵襲モニタリング検査システム」について紹介されました。白血病の治療は進歩していますが、再発率は低くなく、再発を早期に発見するためのモニタリングが重要となります。このモニタリングを「骨髄検査」から「血液検査」に置き換えることで、患者さんのペイン、医療従事者のペインの軽減が目指されています。
パネルディスカッションでは、イノベーティブなアイデアを核に、医療機器ベンチャーのコアメンバーを形成する流れや考え方など、「仲間づくり」をどう進めるかについて意見が交わされました。また、所属機関や学会からの理解・協力を得ることや、行政の支援策(例:AMDAP(https://amdap.tokyo/)を活用することの重要性が強調されました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】これだけは知っておきたい医療機器の規制対応
 ※オンライン開催

日時 7月28日(水)16時00分~18時00分
内容

株式会社イーコンプライアンス 代表取締役 村山 浩一氏をお迎えし、「医療機器の設計・開発・申請における規制要件入門~品質、有効性及び安全性の確保~」をテーマにご講演いただきました。 医療機器の定義やクラス分類といった基本的な枠組み、規制の歴史的変遷、デジタルセラピューティクス(DTx)等の最新動向が紹介されました。また、医療機器の設計・開発に係る規制対応の実務で押さえるべきポイントがわかりやすく紹介されました。たとえば、リスクマネジメントについて、安全とリスク、リスクアセスメントにおける危害の重大性と発生確率、リスクコントロールによる危害の発生確率低減、リスクレビューによる更新などの考え方が丁寧に解説されました。
質疑応答では、セミナー参加者から実践的な質問が寄せられ、その1つひとつに明快な回答がなされました。2時間みっちりと学ぶセミナーとなりました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】これだけは知っておきたい医療機器の保険収載の基礎
 ※オンライン開催

日時 8月6日(金)16時00分~17時30分
内容

薬事コンサルタントの河原 敦氏をお招きし、「医療機器の保険収載の基礎」についてご講演いただきました。保険収載は、医療機器開発において、欠かせないトピックであることから、関心が高く、幅広い業種の方々が聴講されました。保険収載の対象となる医療機器や収載区分、保険収載のプロセス、承認と保険収載の関係、診療報酬改訂など実例を交えた解説がなされました。医療機器の薬事・保険戦略を考えるヒントを得られる講座となりました。
質疑応答の時間では、実践的な質問が多く寄せられました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】医療AIと明日の医療を変える医療デバイス開発
 ※オンライン開催

日時 8月20日(金)16時00分~18時00分
内容

医療分野で応用が進むAIについて、「医療AIと明日の医療を変える医療デバイス開発」というテーマで、3人の講師をお招きしました。
一般社団法人日本画像医療システム工業会 産業戦略室 専任部長 舟橋 毅氏からは「人工知能の世界動向と医療画像診断への応用と課題」として、人工知能の歴史から、その発展と課題、将来につながる動向が広く語られ、医療分野での人工知能の適用においては、COVID-19の診断への活用が紹介されました。
二番手で登壇したアナウト株式会社 共同創業者兼取締役 熊頭 勇太氏は「外科医の認識や判断を支援する手術支援AIシステムの開発」を演題とし、外科医療にかかる国内外の技術革新の中で、発展が求められる領域として外科医の「認識」「判断」を支援する手術支援AIシステムの研究に着手し、事業化を目指すに至った背景を紹介しました。AIが手術中に解剖構造を自動認識してリアルタイムに着色表示し、外科医の誤認識による合併症の削減を目指します。
続いては、カーブジェン株式会社 代表取締役 CEO 中島 正和氏が登壇し、世界規模で社会的な課題になっている薬剤耐性へのソリューションとして、現在、開発中の「AI画像解析技術を活用した細菌感染症の診断・治療プラットフォームの構築」について紹介しました。国内外の医療機関で臨床試験を実施しており、診断精度の向上、低コスト化、迅速化を図り、対象とする検体と菌種も汎用菌から希少菌や耐性菌への拡大を目指します。 各講演ごとの質疑応答では、新たな医療AIがもたらすイノベーションが既存のプレイヤーや社会的に与えるインパクトについての質問が多く挙げられました。
パネルディスカッションでは、医療の精度を向上させるため欠かせないこととして、教師データを緻密に構築することや、教師データの質と量について語られました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】医療機器分野への参入事例
 ※オンライン開催

日時 9月8日(水)16時00分~18時00分
内容

医療機器産業への新規参入や事業拡大を図るものづくり中小企業の事例から、今後の参考にしていただくため、医療機器産業に参入を果たした3社をお招きしました。
日進工業株式会社 代表取締役社長の竹元 盛也氏は、「当社の医療業界参入のきっかけとその後の展開」と題して、従来の射出成形に対して、独自の技術で打ち出した新規素材を使って開発した100%樹脂製の医療用チューブ鉗子を紹介。SUS製鉗子の4分の1の軽さでありながら、炭素繊維含有により把持力はSUS製と同等であることや、MRIに反応しないなどのメリットが挙げられました。開発の背景には、国内の鋼製鉗子メーカーの減少や、軽量化のニーズへの対応などがありました。医療現場から寄せられるフィードバックを元に付加価値向上を目指します。
リサーチコーディネート株式会社 代表取締役の橋本 雅史氏からは、「動作分析技術の医療機器への応用」としてAIモーションキャプチャを使った動作分析サービスについて紹介されました。映像から被写体の動きを数値化する技術を頸髄症の診断支援や、患者の噛み合わせを解析する歯科分野への応用を狙います。東京都医工連携HUB機構と東京都中小企業振興公社のサポートを得て歯科領域の製販企業との連携につなげ、第11回医療機器産業参入促進助成事業にも採択。その後の動きとして、試作が完成し、製品化に向けた開発について報告がありました。
安井株式会社 開発部課長の波田野 真人氏からは「新規医療機器開発物語 -ゼロからイチへ。とその先-」と題して、独自のプラスチック成形技術で培った医療分野での実績とその歩みが共有されました。医療機器部品製造で実績を積み、医療機器受託製造、自社ブランドの医療機器製造販売へと展開した流れと、各過程で直面する薬事や市場の把握、海外展開における模倣品対策を含む知財等に関する課題をどのように解決したか、あるいは、解決に向けて取り組んでいるかの解説がありました。登壇企業と近い事業領域の視聴者が少なくなかったのか、専門的な質問が多く寄せられました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】ライフサイエンスと医工連携の未来 ~ナノとマイクロ、微細なデバイスが拓く明日の医療~  ※オンライン開催

日時 10月14日(木)16時00分~18時00分
内容

東京工業大学 未来産業技術研究所 所長・教授の大竹 尚登氏から『東京工業大学未来産業技術研究所の概要紹介』という演題で同大学の組織と14の研究コアから構成される未来産業研究所の取り組みが紹介されました。同研究所で准教授の金 俊完氏からは、実用化を目指して開発する『ECF(電界共役流体)マイクロポンプを用いた肺機能チップ』についてご発表をいただきました。年間約400万人が呼吸器系疾患で亡くなっており、治療薬開発は急務と言われています。平均10年かかるとされる創薬の世界に新風を吹き込もうと、非臨床のフェーズの効率化を図るための生体内の肺の環境を再現するチップの研究状況が報告されました。
広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所 所長・教授 寺本 章伸氏からは、「広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所の紹介」という演題で、研究所設立の経緯や目的から、ナノデバイスを核とした先端研究の推進、イノベーション創出に向けた仕組みについてご紹介をいただきました。同研究所 特任助教 雨宮 嘉照氏からは、研究開発に取り組む「シリコンフォトニクス技術を用いた免疫センサ」についてご発表がありました。従来の免疫センサに対し、手のひらサイズで安価かつ簡便であることから、家庭内免疫センサを実用化できれば、疾病の早期発見や超高齢化社会において健康寿命の延伸や医療費低減につなげられる可能性が語られました。
パネルディスカッションでは、東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 生体医歯工学共同研究拠点 特任教授 宮内 昭浩氏と日本医工ものづくりコモンズ 理事長の谷下 一夫氏、東京都医工連携HUB機構 プロジェクトマネージャーの柏野 聡彦が加わり、産業界と、その連携を担っていく若手研究者の間でいかにコミュニケーションを活性化できるかを中心に討論がおこなわれました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】医療現場の最新動向 ~医療機器開発における献体使用と手術支援ロボットを核とする遠隔手術プラットフォーム~
※オンライン開催

日時 11月10日(水)16時00分~18時00分
内容

北海道大学病院消化器外科II 診療教授 医療機器開発推進センター 副センター長 七戸 俊明氏から、「献体を使用した臨床医学の教育・研究システムの確立」をテーマにご講演をいただきました。内容は、臨床医学の教育・研究、および医療機器開発におけるご献体の使用に関するルール、現状、課題についてお話を伺いました。OJTが困難な高難度手術、ヒトにしか存在しない構造・組織に関する手技に関し、ご献体を使用できることで医療安全の向上や新たな医療機器開発につながることが強調されました。また、同大学病院では、機器開発、教育研究、手術研修の三位一体の体制を整備しています。医療機器開発においては2020年度から企業人材育成プログラムを実施し、その実施状況が報告されました。
藤田医科大学総合消化器外科・高度情報医療外科学共同研究講座 主任教授の須田 康一氏からは、「ロボット手術の最新エビデンスと日本製ロボットへの期待 ~食道・胃外科医の立場から~」というテーマで、国内におけるロボット手術発展の歴史、ロボット手術に関する最新のエビデンス、ロボット手術のメリットを広く浸透させるための遠隔手術システムの活用についてご講演をいただきました。ロボット手術に期待される真の低侵襲性とは「過剰な生体応答が起こらない手術であり、生体が気づかないうちに静かに採る」こととし、適切な手術コンセプトやロボットを使い熟す技術を組織横断的に共有することが成績向上につながる可能性が示唆されたことに触れました。具体的な症例紹介を踏まえた臨床評価や取り組みを紹介する中で、いかにサージカルトレーニングや遠隔手術プラットフォームへの期待が高まっているかを解説。ロボット手術の普及とともに注目される遠隔手術システムとSurgical Intelligence(術者操作ログ、鉗子ログ、手術動画や音声、生体情報を集約し術中の術者がより正確な意思決定を行える仕組み)の活用の重要性が語られました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】これだけは知っておきたい 医療関連プログラムの医療機器該当性と法規制
※オンライン開催

日時 11月22日(月)16時00分~18時00分
内容

一般社団法人日本画像医療システム工業会のシニアリサーチャー古川 浩氏を講師にお迎えし、「医療関連プログラムの医療機器該当性と法規制」についてご講演をいただきました。医療関連プログラムの医療機器該当性を考えるにあたって、正しく理解をすることが大切な薬機法と関連法令から医療関連プログラムの法規制の背景やコンセプトを解説いただき、また、製品化を目指すにあたってのプログラム医療機器実用化促進パッケージ戦略から対応が必要な主な事項等が広く網羅される内容でした。視聴者には、今後の取り組みに役立てていただけるよう、参考情報入手先のHPのリンクをチャットで共有しました。講演後の質疑応答では、ロボットやウェアラブルデバイス、ヘルスケア関連の質問が多く寄せられました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】ライフサイエンスと医工連携の未来 ~バイオセンサーとイメージングによる医療革新~
※オンライン開催

日時 11月30日(火)16時00分~18時00分
内容

文部科学省のネットワーク型共同研究拠点「生体医歯工学共同研究拠点」で、生体材料、医療用デバイス、医療システムなどの研究と実用化を推進する東京医科歯科大学生体材料工学研究所と静岡大学電子工学研究所から講師をお招きしました。
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 所長・教授 影近 弘之氏からは、同研究所の沿革と、医学部と歯学部を併せ持つ医療系総合大学のミッションと教育理念から生体材料工学研究所が設置された背景が紹介されました。これまでの研究及び製品化の実績や「生体医歯工学共同研究拠点」の取り組みについて触れた後、同研究所 医療デバイス部門 バイオエレクトロニクス分野 研究教授の松元 亮 氏から「貼るだけ人工膵臓」開発の最前線についてご講演をいただきました。「貼るだけ人工膵臓」は、患者の皮下のグルコース量に応答して必要量のインスリンをマイクロニードルから自律的に放出・停止する500円玉サイズのシート状のゲルで、糖尿病治療における血糖値の自己管理の難しさや注射を伴うインスリン治療に対する抵抗感などの課題解決につながる技術として開発が進められています。
続いて、静岡大学 電子工学研究所 所長・教授 三村 秀典氏からは、イメージングデバイスの世界的拠点を目指す同研究所の特徴が紹介されました。世界で初めてブラウン管式受像装置式で「イ」の字を電子的に表示することに成功した高柳健次郎博士をルーツとする研究所として発展してきた歴史や他の研究機関にはない独自のイメージングデバイス開発について触れ、大学発ベンチャー創出の実績が紹介されました。次いで同研究所教授の居波 渉氏から、電子線を用いた超解像イメージング技術について、空間分解能を向上させることにより従来の光学顕微鏡では困難だった細胞の微細構造の観察が可能になるなど図解を多用しての解説がなされました。
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 生体医歯工学共同研究拠点 特任教授の宮内 昭浩氏と日本医工ものづくりコモンズの谷下 一夫氏からは、松元氏と居波氏のそれぞれの講演の後に、応用の可能性など、深堀りするコメントがありました。パネルディスカッションでは、細胞や材料など超微細な領域を扱う技術を医療に生かす観点、高度な専門性とものづくりをつなぐものとは何かという観点で各講師からコメントをいただき、本セミナーを締めくくりました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】新たな発想から生まれる医工連携と事業構想
※オンライン開催

日時 12月7日(火)16時00分~18時00分
内容

今回の医工連携セミナーでは、世界市場で事業を展開する医療ICTベンチャーの株式会社アルムと、医療現場の困りごとの解決を図り、医工連携に積極的な国立国際医療研究センター病院から講師をお招きしました。
株式会社アルムの代表取締役社長 坂野 哲平氏からは、『新型コロナで急激に変化・拡大する世界の医療市場をターゲットにした医療ICTベンチャーの事業展開』を演題に、同社の医療機器プログラムの事業展開についてご講演をいただきました。実体験に基づく保険適用の流れの紹介、医療AIによる診療支援、海外展開、さらには、オンライン教育や創薬支援といった事業展開、資金調達など実体験に基づくエピソードを通じて、医療ICT市場の可能性を学ぶ機会となりました。
国立国際医療研究センター病院の副院長で歯科・口腔外科診療科長、医工連携室長を務める丸岡 豊氏からは、『NCGMが推進する医工連携-医療ニーズが現実になるまで- My Longtime Dream Might Come to Fruition』という演題でお話しいただきました。NCGMが推進する医工連携事業の枠組みと実績、丸岡氏が取り組む骨に書けるペンの開発状況、医工連携におけるものづくり企業と医療従事者の役割についてお話しいただきました。
質疑応答・ディスカッションでは、視聴者からの質問に答えるほか、丸岡氏と坂野氏から、それぞれの講演から得られた示唆が述べられ、医療機器開発における臨床と企業との関わりにおける重要性が語られました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】臨床現場に根ざす先端医療機器開発と事業化への目利き力
※オンライン開催

日時 2月2日(水)16時00分~18時00分
内容

国立がん研究センター東病院NEXT 医療機器開発センター 機器開発推進室室長の竹下 修由氏とオルバヘルスケアホールディングス株式会社 代表取締役社長で兵庫県立大学 特任教授を務める前島 洋平氏をお迎えし、医工連携の取り組みと、その事業化のポテンシャルを見極めるポイントについてご講演いただきました。
竹下氏からは「臨床現場で進める機器開発の意義と課題」と題し、同機関で注力している臨床現場観察を通じた人材育成、試作品評価等によるPOC取得支援、企業等からの相談に応じた薬事・事業化に向けた出口戦略に対する取り組みが紹介され、プロジェクト創出にあたっての見極めのポイントを事例を挙げながら同氏の視点で解説されました。スタートアップとアカデミアの連携、がん領域における臨床ニーズマッチング会、患者の意見を取り入れた製品開発、インシデントレポートの解析による潜在的ニーズの発掘など、外部との連携に積極的な体制が伺えました。
前島氏からは「医療機器販売業と医工連携 -新規事業を発掘する目利き力-」と題し、医療機器と流通、同社の医療機器販売業参加型医工連携、医工連携における目利きについて話す中で、具体的な取り組み事例が紹介されました。コロナ禍で医工連携をどのように進めてきたかや、目利き力を活かしたコンサルティングなど、医療機器ディーラーの事業展開を知る機会になりました。

セミナー詳細ページ

【医工連携セミナー】地域に密着した医療機器開発と展開
※オンライン開催

日時 2月18日(金)16時00分~18時00分
内容

大分大学医学部附属臨床医工学センター 教授の穴井 博文氏と鳥取大学医学部附属病院 新規医療研究推進センター 教授の植木 賢氏をお迎えし地域に密着した医療機器開発についてご講演いただきました。
穴井氏からは「地域に密着した⼤分⼤学医学部附属病院による医⼯連携~異業種の垣根を越えた連携に向けて~」をテーマに、自身が手がけられた世界最小の人工心肺用血液ポンプの開発から東九州メディカルバレー構想事業の取り組みをお話しいただきました。医工連携の浸透に合わせて工夫される医療機器開発における企業支援と人材育成のプログラム、共同研究開発事例、アジア諸国を対象とした海外展開について具体的に触れ、講演の最後は異業種の融合と共通の目標を実現するにあたっての今後の展望で締めくくりました。
植木氏からは「医療機器開発とイノベーション教育~病院を活用した産学連携~」をテーマに機器開発の取り組み、大学病院を活用した産学連携とその新たな展開についてお話しいただきました。その中で紹介されたのが、上部消化管内視鏡検査時に生じる咽頭反射や唾液誤嚥などの問題解決事例です。手技訓練用ロボットや、奥歯で噛み合わせることでのどや食道の入口が広がり患者の負担を軽減するマウスピースなど、開発された製品を取り上げ、鳥取大学が事業化を見据えてどのような体制で取り組んでいるかが解説されました。コロナ禍においては、スタジオからの発信や視聴者も参加できる現場リポートをオンラインで実施するなどして、地域や世代の垣根を越えた取り組みも紹介されました。
質疑応答では質問が多く寄せられ、一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ 理事長の谷下一夫氏からもコメントをいただきました。

セミナー詳細ページ