日時 | 2020年6月4日(木)14:30~17:00 |
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講師 | 国立国際医療研究センター 国際医療協力局 野崎 威功真氏 |
内容 |
開会式(※開催レポート参照) |
第7期 医療機器開発海外展開人材育成プログラム
開会式
第1回 講義「ミャンマーの医療現場の実態を学ぶ」
第2回 講義「ザンビアの医療現場の実態を学ぶ」
日時 | 2020年6月15日(月)15:00~17:00 |
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講師 | 国立国際医療研究センター 国際医療協力局 清水 栄一氏、光野 譲氏 |
内容 |
講義では、最初に、5歳未満児死亡率や妊産婦死亡率を例に、グローバルヘルス(国際保健)の考え方、国際医療協力の意義を学びました。感染症は予防できる疾患にもかかわらず、ザンビアでは依然として感染症による死亡率が高い状況です。生活習慣病は 自給自足生活をする村民には理解されにくく、病気が進んでしまい、食生活の改善を含め対策が難しいです。医療機器の多くは 欧州から輸入されており、日本製はほぼ見かけません。NCGM が取り組んだ技術支援プロジェクトでは、CTとアンギオ装置の有効活用を目的に、実際の機器の使用方法だけでなく、日々のメンテナンスの重要性や患者及び医療従事者の安全性等についても指導しました。日本の医療機器メーカーがザンビアへ参入するためにはメンテナンス体制の構築、限りある医療人材への教育、遠隔による支援がポイントとなることがわかりました。 |
第3回 検討会
日時 | 2020年6月29日(月)10:00~13:00 |
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内容 |
検討会では、受講生が本プログラムにおいて海外展開を検討したい製品の概要、展開国について発表いただきました。アドバイザーや事務局から、過去の受講生の発表内容を共有しながら、プレ発表に向けたビジネスプランの検討のポイントを説明しました。今後、受講生は、自社製品の普及により、展開国が抱える問題、課題をどのように解決するのか、言い換えると、どのような疾患が、どのような方法によって、どの程度、改善するのか、その実現のためには誰(公的機関、医療機関、企業等)を巻き込むのか、といったことを検討していきます。 |
第4回 講義「医療機器管理の実態を学ぶ」
日時 | 2020年7月6日(月)10:00~12:00 |
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講師 | 国立国際医療研究センター 医療機器管理室 深谷 隆史氏 |
内容 |
講義では、国内の医療機器に係る法規制やNCGMにおける医療機器の購入、運用、保守、廃棄の仕組み、ベトナムにおける医療機器管理の実態と問題、課題を学びました。ベトナムでは院内で医療機器を修理したり、耐用年数を超えて使用したり、ディスポーザブルな製品を再利用するといった状況があります。一方で、海外からの援助により、院内には最新の医療機器が導入されており、旧式と最新式のものが混在しています。製品展開にあたっては、現地に適した医療機器のスペックや価格の設定、メンテナンス体制の構築、マニュアルの整備、医療スタッフの育成など、医療機器管理の仕組みを検討する必要があります。ベトナムの医療実態を通じて、ミャンマー、ザンビアにおけるビジネスプランを検討するヒントを得ました。 |
第5回 検討会
日時 | 2020年7月17日(金)10:00~13:00 |
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内容 |
検討会では、受講生がそれぞれの製品を対象に、展開国の保健医療の問題、課題、自社製品の導入により解決できること、その導入にあたり連携すると良い機関など、前回よりもさらに具体的になったビジネスプランをもとに、メンター、アドバイザーと議論しました。検討対象の製品は、ザンビア、ミャンマーの潜在的な問題、課題を解決するものであるため、受講生は現地のニーズを定義するために必要な統計データを収集、分析し、展開国の保健医療の施策と関連付けながら、製品の必要性を訴求することの難しさを実感しました。 |
プレ発表会
日時 | 2020年8月6日(木)10:00~12:00 |
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内容 |
プレ発表では、受講生が、展開国の疾病構造、保健医療の実態等を踏まえ、海外展開したい製品に関する現地ニーズやビジネスプランの仮説を発表しました。ザンビアやミャンマーでは中小企業が一社単独で進出することは難しく、日本や現地の政府、公的機関、医療機関等の協力を得ながら、製品導入のきっかけを見つけることになります。ビジネスを継続するためには製品を売り込むだけでなく、たとえば、展開国において日本のような業界団体を設立し、安心・安全な医療の提供に加え、現地の医療機関の経営に資するような仕組みを構築することも有用な方策であるなど、メンター、アドバイザーから様々な助言がありました。 |
特別講義
日時 | 2020年8月17日(月)13:00-15:00 |
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講師 | 独立行政法人 国際協力機構(JICA)民間連携事業部 企業連携第二課 川村 雅章氏 |
内容 |
JICAによる講義では、中小企業・SDGsビジネス支援事業の全体像を説明いただいたうえで、基礎調査、案件化調査、普及・実証・ビジネス化事業の概要、事例を紹介いただきました。現地政府あるいは現地企業との取引実績を持たない日本の中小企業が受注すしたり、取引するための窓口を見つることは多大な労力を要します。JICAのネットワークを活用し、現地の政府や機関とともに事業をおこなうことで、自社の製品・技術の有用性への理解を得られやすくなり、その後のビジネス展開につながることを学びました。また、JICAのホームページに掲載されている過去の採択事業の報告書から各国の情報を得ることも重要な情報源であることを知りました。 |
第6回 実習「救命救急センターの実態を学ぶ-国内と海外の比較-」
日時 | 2020年8月25日(火)14:00-16:00 |
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講師 | 国立国際医療研究センター 救急科 小林 憲太郎氏 |
内容 |
NCGMは地域中核型総合救急医療施設として地域に根差した救急医療を提供しています。実習では、東京の救命救急を取り巻く現状、NCGMの救急科の創設の背景、活動理念、診療体制を説明いただきました。救命救急センターで使用されている医療機器、設備、装備品の写真を見ながら、救急の現場では迅速な診断、治療をおこなうために様々な機器が準備されていることを学びました。加えて、昨今のCOVID-19の状況を受けて、感染症への対応も求められています。国や地域、さらにはその時々で流行している疾患を踏まえた、救急の仕組みの構築、医療機器の導入、医療スタッフの配置をおこなうことが重要と感じました。
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第7回 個別ヒアリング
日時 | 2020年8月下旬 |
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内容 |
受講生が海外展開したい製品に関わる診療科の医療スタッフを対象に、個別にヒアリングをおこないました。先生方から貴重な意見を聞くことができました。 |
第8回 実習「医療機器管理室の見学及び医療機器のハンズオン」
日時 | 2020年8月28日(金)14:00-16:00 |
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講師 | 国立国際医療研究センター 臨床工学科 深谷 隆史氏 |
内容 |
医療機器管理室では、院内で使用される医療機器の貸出・返却、清拭、点検といった中央管理の実際の様子を見学しました。医療機器の稼働率の把握により、適切なタイミングで保守をおこない、必要十分な医療機器を確保できるよう、数量管理に努めています。こうした日常的な管理により医療機器が適切に更新、購入されていることを知りました。ハンズオンでは、生体情報モニター、輸液ポンプ、シリンジポンプを対象に、過去から最新の機器までを実際に動かして、機能、構造、用途、使用方法を説明いただきました。医療機器開発では、診断、治療に必要な情報をリアルタイムに把握できること、医療従事者にとって使いやすく、医療安全に配慮した設計であることが重要と感じました。
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第9回 実習「心臓カテーテル室の実態を学ぶ~国内と海外の比較~」
日時 | 2020年9月11日(金)15:00-17:00 |
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講師 | 国立国際医療研究センター 循環器内科 原 久男氏 |
内容 |
アンギオ室で使用されている医療機器、設備、装備品の写真を見ながら、循環器内科、放射線科、脳神経外科といった分野における診断、治療について学びました。虚血性心疾患造影検査・治療を題材に、治療の変遷、ガイドライン、使われている医療機器の機能や構造、診療報酬改定の状況を説明いただきました。医療機器や手技の進歩だけでなく、発症から病院へ到着し、適切な診断、治療を受けるまでの時間により治療成績に差が出ることを知りました。より良い診断、治療をおこなうためには、医師、看護師、放射線技師、臨床工学技士が連携し、医療体制を構築することが不可欠です。
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第10回 検討会
日時 | 2020年9月16日(水)10:00-13:00 |
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内容 |
検討会では、最終報告会のリハーサルをおこないました。受講生はこれまでの講義、実習、ヒアリングの結果を踏まえ、ビジネスプランをブラッシュアップしました。当初のビジネスプランに比べると、とても充実した内容となってきました。アドバイザーからは製品の具体的な活用事例、収益性を踏まえた実施計画など、ビジネスプランがより具体的になるようなアドバイスがありました。受講生は最終報告会に向けてビジネスプランをさらに検討します。 |
最終報告会
日時 | 2020年9月29日(火)17:00~19:30 |
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内容 |
・開会挨拶 |