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東京医科歯科大学(特定非営利活動法人日本歯科保存学会)
歯科医師
虫歯を除去したあとに詰める物、あるいは詰める物をサポートする外側の枠は人の手か、CAD/CAMによる切削加工が主流であるが、製作には長時間を費やし、高価なソフトと機械が必要である。切削加工にくらべ、DLPやLCD方式3Dプリンタは器材が安価であるが歯科への応用は少ない。そこで、安価で精度の高い3Dプリンタと詰め物やサポートの枠をデザインできるCADソフトを開発する。
松本歯科大学
歯科医師(32年以上)
今日の病理診断では遺伝子解析が行なわれ、パラフィン包埋試料の使用が避けられない症例もあり、パラフィンからの核酸抽出は日常的に行なわれている。しかし、試料採取には一定の熟練した技術が必要で、目的部位を細胞レベルで採取するマイクロダイセクション装置は高価であるなどの問題がある。そこで、使用法が簡便で安価な装置が望まれる。
デバイスが使われる疾患等の名称・概要
年間患者数
デバイスが使われる検査・手術・処置等
年間件数
歯科医師(27年以上)
歯磨剤やプロフィンで歯面の清掃、研磨を行っても、数時間でまた付着物が見られる。1回清掃すれば、少なくとも1日は全く汚れが付着しない歯磨剤がほしい。
歯科医師(30年以上)
根管治療に必須の器具であるが、開口量が小さい患者では使いにくいことと、コードの断線、電池容量等により、測定誤差、故障が多い。
歯科医師(28年以上)
歯根端切除術を行うとき、口唇を圧排しつつ歯肉骨膜弁も同時に利き手ではない手で圧排しなければならず、さらに血液、唾液等も吸引しながら行わなければならない。
智歯を抜歯するときは、歯肉を切開、剥離し、被覆している骨を削除し、歯を削って分割して抜去するが、智歯を削るときに歯肉や隣の歯を傷つけないようにするのは難しい。
昭和大学横浜市北部病院
医師(18年以上)
入院患者のチューブ管理において、患者または医療者の不注意によりチューブの脱落・非計画的な抜去など、患者に不利益が生じる危険性が常時存在する。現状では各医療機関・部署の工夫で、これら危険性を回避している。医療事故につながる問題でありながら、このアクシデントを回避するまたはリスクを軽減する専用のデバイスは販売されていないため、開発を目指している。
国立国際医療研究センター
在宅酸素療法を行う患者は、歩行時に酸素ボンベを携帯する携帯する必要があるが、既存の引いて歩くようなタイプの酸素ボンベキャリアーでは足に当たったり、その操作性の悪さから慣れるまでは歩きつらさを感じる場面に遭遇する。このキャリアーを改良することで歩きやすくなり、患者さんの活動度が上がり、患者の生活の質(QOL:Quality of Life)の向上が期待できるようなデバイス開発が望まれる。
東京都済生会中央病院
医師
病院でも在宅でも喀痰を自己喀出できない患者に対して気管吸引する機会が多い(2時間毎に吸引など)。現在は盲目的にチューブで吸引しているため、どこに痰があるのかわからないず吸引に時間がかかり吸引している間に呼吸状態が悪化する、喀痰がないのに”痰がとれない”と強力に吸引し気道を傷つけ出血する、などといった問題がある。
病棟で糞便(患者の失禁やベッドサイドのポータブルトイレ)があると周囲に悪臭が拡がる
医師(20年以上)
COVID-19の重症症例管理においては人工呼吸器が必要とする症例を経験した。 このような症例は人工呼吸器管理やECMO管理が必要となる。 もし、心電図の自動解析のように、人工呼吸器のグラフィックパターンをAIを用いて解析が可能で、今起こっているトラブルに対してアラートを発しつつ、どのような対応法が良いかを提示できるようなシステム構築ができれば、若手医師の教育にも応用でき非常に有効と考える。
重症患者ではベッドで寝たきり状況となり、重力効果で背側の換気が悪くなり、またそのような換気が悪いところに血流が多く還流することで、酸素化がより悪化する。 このような不適切な換気と血流を改善させるべく、これらをモニタリングしディバイスがあると有効である。 最近では一般X線撮影装置を用いて動画を撮影できるデジタルX線動画撮影システムが開発されておりこれらの応用が期待される。
日本大学医学部附属板橋病院
吸入治療を要する高齢患者が増加するなか、吸入補助具(スペーサー)を使った吸入指導に診療報酬加算が可能となった。高齢者が使いやすいスペーサーが求められている。弱い握力でかつ吸入力の弱い高齢者でも一人で吸入できるスペーサーのアイデアを実現することで、患者のみならず、介護者の負担も軽減できる。
吸入薬を効果的に使用するために口腔内を広く開けて、吸入を行うことが推奨されている。そのためには舌を十分下げた形で吸入を行う指導を行っているが、患者によっては理解が難しく、困難な場合がある。そのため,適切なポジションに舌を誘導することができるマウスピースを考案した。
喘息患者は呼吸状態を自宅で簡易に測定できるピークフローメータを使って、喘息日誌を記録する。コロナ感染拡大の中、受診の必要性を判断するツールとしてピークフローメーターの使用拡大が期待されている。スマートフォンアプリへの記録を行っている患者は増加しているが、スマートフォンに連動して記録の残せるピークフローメーターは国内にはない。
国立健康危機管理研究機構(旧:国立国際医療研究センター)
医師(22年以上)
難治性の気胸では外科的治療が一般的であるが、肺に基礎疾患を持つ場合が多く,呼吸予備能力の低下から外科的治療を行うことが難しい例を多々認める。このような症例にはEWS(シリコン製気管支充填剤)を用いた経気管支塞栓術を行うことがあるが、しばしば治療に難渋し、また効果も不十分で複数回処置を行う必要がある。そのためEWSに代わる新規気管支塞栓療法の構築を目指す。
肺野末梢病変の診断は、気管支が細くかつ分岐が複雑なため、難しいことがある。末梢病変まで気管支鏡を挿入することは難しく、透視画像を見ながらでガイドシースを末梢病変部まで誘導する手法が一般的であるが、これも限界がある。血管内視鏡で用いる高感度カメラを用いて、血管内治療と同様のアプローチ方法を応用して、末梢病変を肉眼で直視ができ、直視下に生検可能なシステムを構築すれば、診断率の向上に寄与すると考える。
医師(23年以上)
誤嚥性肺炎、慢性下気道感染症など下気道からの分泌物が増えている患者は抗生剤ともに咳嗽による排痰が必要となるが、咳嗽力が弱い患者は自己排痰ができず、痰詰まりによる窒息が懸念される。レスキューのために吸引チューブを気管内に挿入して吸引する必要があるが、経鼻より盲目的に挿入するため、しばしば難渋する。 そのため、内視鏡のように直接見ながらチューブを挿入できるようなシステムがあるといいのではないか。
嚥下障害を認める患者ではしばしば栄養療法として胃管チューブを胃内に留置し栄養剤注入することがあるが、胃からの逆流により誤嚥性肺炎を合併して状態悪化する症例を経験する。このような事態打開策としてチューブ先端をトライツ靭帯まで挿入することが提案されるが、トライツ靭帯越えは透視下で行うことが多いため、その手技は煩雑になる。ベッドサイドで可視下にチューブを奥まで入れることができれば非常に便利だと思われる。
乳び胸は、外科的手術中には判定する方法がなく、術後、食事を開始してから、排液の性情 見ないと判明しない。術中にリンパ漏れを簡易的に検査し、乳び胸を判明できれば患者、医師にとっても有益である。
国立がん研究センター中央病院
手術に使用する器械(鉗子類)は体内への置忘れがないかを、創部を閉鎖する前に何回もカウントする必要があります。器械の種類は多岐にわたり器械出し(手洗い)看護師にとって負担となります。人工知能・画像処理技術の進歩により手術器械のカウントを補助し手術時間の短縮、ヒューマンエラーの軽減を図ることができればと考えています。
医師(21年以上)
呼吸器外科医にとって、心嚢内血管処理は重要な手術手技です。しかしながら実際に経験する頻度は少なく、また心嚢内の血管の構造を学ぶ機会は少なく、教科書などで勉強するのみです。複雑な心嚢内の構造を理解できる(特に漿液性心膜の複雑な折返りの構造)、模擬臓器モデルが欲しい。
院内での在庫管理に際して、納入された物品に対して手作業でタグ付けを行う作業は 1. 人件費 2. ヒューマンエラーによるタグの貼り間違い 3. 使用された物品タグの剥がし忘れ 4. 使用された物品のバーコードを読み取るための人員 5. 物品毎に貼付される運用シールには病院間の汎用性はない。 が挙げられる。
頭頚部癌術後の無喉頭者や気管切開を受けている患者さんは声を出すことが出来ません。従来は筆談や文字盤を用いてコミュニケーションを図っていました。近年Googleが開発したLipNetは唇の動きから会話の内容を文章レベルで認識できるようになっています。このような人工知能技術を用いて日本語環境でのソフトウェア開発を目指したいと思います。
手術中に電話対応が必要な際には、医師は清潔手袋を装着中のため電話機を持つことが出来ず手術室内の外回り看護師が電話の取次ぎを行う必要があり大きな手間となっています。スマートフォンにはハンズフリー機能を備えたアプリがあるようですがブルートゥースヘッドセットの装着が必要など使い勝手が悪く手術室内での使用は現実的ではありません。
胸腔鏡下の手術を行う際、①曇りや汚れは手術操作の妨げになる。また、②呼吸器外科の対面倒立手術の際、重力により胸壁からの血液が、カメラの先端に落ち、見えなくなる。これら、曇り止めや、汚れ防止の為に、非常に多くの労力を要する。何らかのデバイスがあれば嬉しい。
国立がん研究センター東病院
現在、患者さんの負担をできる限り少なくするため内視鏡手術が主流になっている。 胸腔内で手術を行うワーキングスペースを作るため、虚脱させた肺を圧排している。 体表の切開箇所を増やすことなく、胸腔内の肺を容易に展開するための器具を開発をしたいと考えている。
CT検診などで発見される肺のすりガラス状結節は経過観察中に2‐20%の頻度で増大し、増大を認めた病変は手術適応となります。現在はどの患者さんが将来手術が必要になるか、画像所見の経時的な変化を予測することが困難です。顔写真の経時変化を解析した研究を参考として、現在のCT画像所見から将来の画像所見を予測するアルゴリズムの開発・当院の症例を用いた共同研究は可能でしょうか?
がん研有明病院
医師(17年以上)
肺手術時には患側肺を虚脱状態(以下、手術肺)とする。術前画像から拡張肺の解剖構造を再現する(現存)だけではなく、手術肺の密度・質感まで個々の背景肺に応じて再現する、即ち「手術肺virtual simulator」の開発により、新たな胸腔鏡等手術機器の開発、力学的観点から適切な手術操作をsimulationする、AIと組み合わせ自動運転ロボット手術の実現を可能にする、等様々なことが期待出来る。
血管や気管支を切離する際に、自動縫合器をスムーズに誘導することが必要です。このため既存の縫合器の先端に取り付けることができ、かつ先端が曲がっておりスムーズに血管や気管支の後壁を乗り越えることができるデバイスの開発を希望します。シリコンやプラスチックなどの素材で柔らかさと硬さを兼ね備えており、かつ希望の形状(湾曲)とすることは可能でしょうか?
東京女子医科大学
医師(9年以上)
呼吸器外科はトラコポートを2ないし4つ用いて手術を行なっています。ディスポあるいは繰り返し使用可能金属のポートを使用しています。サイズは5 mmから15 mm、と各種あります。細いサイズを使用した場合、デバイスによっては太いポートに変更しなければならず、コストがアップしてしまいます。ならば、はじめから太いポートを選択すれば?と思われるかもしれませんが、術後疼痛は太いポートほど痛いです。
医師(25年以上)
手術は、低侵襲外科の時代となり、今や、ロボット手術が盛んに行われるようになってきた。ロボット手術のデメリットとして、大きく術野の展開ができないこともあげられる。そこで、この術や展開を容易にする器具がほしい。
臨床医は多忙であり、患者が納得いくまで周術期の経過について説明できるとは限らない。そのため、経過が順調であるにも関わらず、患者が不安を抱くことは多い。不安は痛みの増悪や、QOLの低下を招く。そこで主治医の説明を教師学習として、AIによる動画による質疑応答のデバイスを配布することで、不必要な不快を減らすことができる。
看護師(15年以上)
乳幼児の末梢静脈路確保は、手背が第一選択となる。乳幼児は発達の特性上、静脈路の安全な保持が難しく、自己(事故)抜去や血管外漏出を防ぐため、手全体のシーネ固定を併用することが多い。しかし、シーネ固定は乳幼児の活動を著しく制限し、児の心理的苦痛や発達の阻害につながるなど、乳幼児にとってデメリットが大きい。また、乳幼児の特徴をふまえて設計された留置針はなく、留置針の形状に合わせて対応している現状にある。
看護師(14年以上)
すでに開発が進んでいる子どもの吸てつリズムに合わせた搾乳機とVRを併用して、新生児に近い形状の搾乳機を開発し、VRにより母親自身の子どもの吸てつ動作を、搾乳機の顔の部分に映写することで、疑似授乳ができる搾乳機を検討している。
看護師(10年以上)
手に付着した汚れは、人間の目に見えないことが多い。ATP(Adenosine triphosphate)+AMP((Adenosine monophosphate))による手指衛生評価はすでに製品化されたものがある。しかし、試薬が1回で120円程度と途上国では高価である。汚れを数値化してみせることはインパクトが高く、行動変容につながるため、安価な手指衛生評価ができるものが望まれる。
医師(30年以上)
世界には多くの偽造医薬品が存在し、それらを購入した人々は、被害を受けている。特に、開発途上国では10%から30%の薬が偽造医薬品として報告されている。よって、それらを検知するコンパクトな機器が求められているが、世界的にもその種類は少ない。
現在、途上国もふくめた国際社会ではUHCの目標のもと、質の高い医療の提供が求められているが、必ずしも診療現場では、最低限のレベルでも「標準化」されておらず、ばらつきがある。また、途上国においてもNCD(非感染症)はじめ、比較的高度な診療やケアに取り組む必要があり、より高度な診療情報と同時に「効率化」が求められている。また、同時に途上国におけるIT導入は急速でインフラは整いつつある。
医師(19年以上)
HIV予防内服薬は針刺しやレイプなど、HIV感染リスクがあった後、可及的速やかに始める必要がある。しかし複数の薬をボトルで管理することことが多く、飲がみ方がわかりにくい。またを使われなかった場合のロスが多い。
現在、途上国では小児保健医療の中でも新生児の救命に注目があつまっている。呼吸管理をはじめとする治療管理が必要とされ、コスト面を意識した途上国向けデバイスの開発が必要とされている。
医師(16年以上)
開発途上国において、輸血用の血液スクリーニングとして、感染症(HIV, 肝炎、梅毒)が血液一滴で簡易に調べられることが望ましい。
開発途上国において、輸血用の血液スクリーニングとして、感染症(HIV, 肝炎、梅毒)がPCRで簡易に調べられることが望ましい。
開発途上国において、尿検体から、性感染症(梅毒、クラミジアなど)がPCRで簡易に調べられることが望ましい。
途上国では、停電が多く、停電になっても人工呼吸器が動き続けるために必要。持ち運びができるものが望ましい。大容量で低価格。
陣痛の強さ、時間、胎児心拍数を助産師さんの持つスマートフォンに連絡するシステム
途上国では予防接種を行うためにワクチンをクーラーボックスに入れて、遠隔地に行くことが多い。そのため、電源がなくても3日間ほど低温を保つことができるクーラーボックスが必要である。
途上国では電気の状況が悪く、充電式のバッテリーで動く胎児ドップラーではなく、太陽電池などを用いた充電器不要の胎児ドップラーが有用である。
医師(31年以上)
小児科の臨床では、診察の手順として必ず口腔内を見る。その際に、ペンライトを用いて口腔内を医師が見るが、小児は口腔内を協力的に開けてくれない場合も多く、瞬時に、口腔内の所見をとる必要がある。
院内での耐性菌伝播の抑制には、感染対策の遵守が重要な役割を成している。マスク、手洗い、エプロンなどの個人防護具(PPE)の着用について感染対策室から指示をしているものの、その着用遵守率については直接監視に頼らざるを得ず、実施する場合には多大な人件費を要するため実施できていないのが現状である。そのため、PPE着用遵守を自動でモニターできるデバイスの開発が望まれる。
医師(11年以上)
咽頭所見や鼓膜所見の観察は軽微な侵襲を伴い、特に小児患者などでは観察に時間を要することも少なくない。研修病院などでは咽頭所見を初期研修医が観察したのち、その評価が難しい際に再度指導医がそれを観察することもあり、患者に軽微とはいえ2度の侵襲を加えることになる。そこで咽頭や鼓膜を観察した際に習熟度に関係なく自動でその所見を画像に残し、侵襲を加えることなくその所見を評価できるデバイス開発が望ましい。
手指衛生は標準予防策を始めとして、耐性菌蔓延を防ぐための要となる感染対策の一つであるが、その遵守状況のモニタリングは困難である。当院では手指衛生アルコールの消費量から算出し、目標使用回数を病棟毎に定めており、正確に使用が必要な状況における遵守状況が定められているかは不明である。より正確なデータをカウントするのであれば直接監視だが、手間を考えると現実的ではない。
グローブやガウンなどの個人防護具による感染対策は、耐性菌やウイルスから自己と患者への感染拡大を防止するために重要な対策の一つであるが、その着用率は高くない。その原因の一つとして個人防護具の装着にかかる時間があり、習熟度に関わらず1回当たり1分以上の時間を要する。またディスポーザブルであり、1枚あたりのコストも抑えなくてはならない。
医師(12年以上)
NICUにおける空気感染対策はその頻度こそ多くないものの、一定の割合で医療者の頭を悩ませる問題である。陰圧室のついてNICUやPICUを有する施設は少なく、感染管理上の問題でそのような施設に転院となるケースもある。テントや空気清浄機は普段使いをすることが少なく、メンテナンスの問題が生じ、それなりに設置のスペースも必要となる。
医師(15年以上)
コロナ禍で非対面の対話の重要性が高まり、ネットを介したビデオ通話システムは多く存在している。ただし、そのシステムではネット回線が前提にあるため使用環境に依存する。またシステムへのログインに際し、初学者に取って障壁となる。短距離であっても、感染性からビデオ面会をしたり、医療者がシステムを介して会話をするニーズは多く、簡便なビデオ通話デバイスが望まれる。
CVポートは、全CV挿入の10%を占め、通常のCVCと比べて一般的には感染率は低いと言われている。ただし、市中で長期間使用するため、CVポートの感染に出会う機会は少なくない。CVポート感染は入院に伴う医療費、入れ替えに伴う費用や患者負荷を増加させ、患者のQOLを著しく損なう。十分な耐久性を持ち、感染が少ないデバイスを開発したい。
発熱などを呈する感染症の診断において重要な血液培養検査は一定の確率で皮膚常在菌による汚染によるコンタミネーションを生じる。コンタミネーションには、皮膚の見えない汚れや汚染菌が原因になっており、それらの”汚れ”が客観的に落ちたか否かを非接触に判定するデバイスや試薬によりコンタミネーションを最小限に抑えることを可能としたい。
その他医療スタッフ(1年以上)
新型コロナウイルス感染症の患者対応において、医療従事者を守る個人防護具は必需品である。そして個人防護具を使用する際に、最も気を付けねばならないのは脱ぐ時である。現在一般的に流通しているガウンは表裏の違いが分かりにくいがために、脱いで折りたたむ際に汚染面と非汚染面を識別しにくく、誤って汚染面(表面)に触れてしまうことで感染管理が破綻する可能性が十分に考えられる。従って表裏が識別できる製品を切望する。
国立健康危機管理研究機構
医療機関におけるレジオネラ対策は現状冷却塔の定期調査や貯湯槽の清掃や温度管理以外には明文化されていないが、レジオネラ肺炎の発症リスクの高い対象が多く存在するため、昨今のレジオネラ症患者の増加と共に院内の対策強化が必要である。一方で、対策のコストや診断までのタイムラグ、対策に対するマンパワーの問題などが多く、それを解決する安価なフィルターの他、いくつかのデバイスを提案したい。
現在、外国人診療の時には、対面通訳や遠隔通訳(電話通訳・オンラインによるビデオ通訳)が行われており、医療通訳を必要とする場所に看護師がデバイスを運びその場に同席し設定している。昨今、コロナなどの感染症の診察も増え、人が同席しないでも可能な体制を模索している。ロボットを呼ぶと必要な場所にロボットが向かい、医療通訳や翻訳(問診票等)を行うことで、外国人診療がスムーズに行うことができる。
松本歯科大学(障害者歯科 小児歯科 口腔衛生)
歯科診療時には口腔内バキューム・口腔外吸引装置・エンジンやタービンなどの切削器具が使われ、様々な音が生じる。患者の口腔周囲で発生する音であることからその音量のために患者との会話に困ることがある。また、自閉症スペクトラム症などの患者では音により強い拒否行動をとることも知られている。患者との会話の困難さ、診療への誘導に苦慮している。
嚥下の際には喉ぼとけが挙上する。摂食嚥下障害のスクリーニング検査で多用されている反復唾液検査ではこの動きを手指で感知するがその当て方によっては嚥下運動を阻害してしまう恐れがある。非接触で運動を評価できる簡便な装置があればスクリーニング検査を容易にするばかりでなく、食事時の嚥下運動の評価にもつながると考えている。
障害児・者の歯科診療では拒否行動だけでなく不随運動により治療困難となることがある。薬物を使用した鎮静が多用されるが、静脈路の確保や緊急時にはやむを得ず抑制法が用いられる。この時、かなり強く抵抗されることもあり、安全かつ快適な抑制方法が望まれる。
帝京大学医学部附属病院
胸腰椎破裂骨折では上終板が損傷し椎体内に落ち込んでしまう。これを放置すると背部痛の原因となることが危惧される。この上終板を整復する器械は従来2つの形状のものがあるのみであり、より適した形状の器械の必要性を感じている。
下肢手術後の下肢静脈血栓症は、肺塞栓症を続発し最悪の場合死に至ることもありその予防は重要である。予防法の一つとして足関節自動運動がある。しかし足関節自動運動は患者にとって退屈で達成感の少ないものである。そこでベッド上仰臥位で足関節底屈により行うゲームを開発したい。
四肢まひや認知症の患者は車いす乗車中に自分で体位を修正できない。そのため車椅子乗車中にその体位がズレ落ちてくると、仙骨部褥瘡を生じることがあるため、速やかに体位を直す必要がある。しかし、体位を直すのは重労働であり、特に在宅介護者にとっては大きな負担であり、補助器具の開発が求められる。
河北総合病院
医療機器の革新・また技術の鍛錬により、患者さんにとってより侵襲の少ない腹腔鏡・胸腔鏡手術の適応が広がっている。\n一方、外科医師の少ない病院や、医師の少ない時間帯の夜間の緊急手術では、3人の医師を必要とする腹腔鏡の手術の適応が難しい現実がある。これを解決することで人手不足の解消、医療の低コスト化につながるのではないかと、考えている。\n
東京慈恵会医科大学
デバイスの進歩とともに大血管,末梢血管領域ともに血管内治療が広く普及してきた.末梢用の血管内視鏡は開発されているものの,大血管用血管内視鏡の開発はなされていない.大血管用内視鏡の開発によって,血管内治療手技の簡便化,放射線被曝低減のみならず,大血管疾患の病態解明につながる.
医師(10年以上)
経時的に膵臓癌患者数が増えている。膵切除は腹腔鏡下膵体尾部切除にくわえ、条件付きで腹腔鏡下膵頭十二指腸切除が保険収載された。しかし、膵切除後の再建(膵空腸吻合または膵胃吻合)は開腹手術であっても難易度が高い。また術後膵液廔は致死的になりうる重篤な偶発症であるが、5-20%と依然と頻度が高い。
医師(7年以上)
中規模以下の病院では器械出し(直接介助)がないことが多い 直接介助がいなくても簡単な腹腔鏡手術(虫垂、胆嚢、ヘルニア程度)ができるとよい。 腹腔鏡手術において、直接介助がいない場合、器械の持ち替えの時に術野から視線を外さなければいけなく、器械がおちたり、コードが絡まったりなどのハプニングもある。
内視鏡手術の普及に伴い、手術中のカメラ先端の汚れによる視野確保の問題が顕在化しています。現状では、カメラを体腔外に取り出して拭き取る必要があり、これは手術時間の延長とスタッフのストレス増加を引き起こしています。この問題を解決するため、体腔内で簡単にカメラレンズを洗浄できるデバイスの開発が求められています。
医療法人社団YM会東京たかはしクリニック練馬院
現在は自動吻合器を用いて手術を行っているが、上記で行うことで縫合不全などが減り、メリットがある
医師(33年以上)
栄養食材の賞味期限を間違えるインシデント事象が多発している。人のチェックだけでは限界があり、機器を使用したトレーサビリティの必要性が増している。そこで、デバイスを開発することで安心した食材の使用とさらに人手不足を補うことが可能でないかと考えた。
地方病院では職員の減少、労務の増大に悩まされている。今後労働力の低下は明らかで、業務が残った人に集中して燃え尽き症候群も起こりうる。そこで、病院内の多くの部門でロボットを導入することで、労務量の減少や未来の病院のあり方を探る実験的な病院にしてみたい。診察、検査の予約、画像診断、配送、清掃、病棟での役割などいくらでも活躍できる場が存在する。開発することで未来の病院のあり方の1つのモデルになりたい。
医師(32年以上)
当院では年間13000件を越す内視鏡検査が行われている。内視鏡を施行する際には抗凝固剤など、検査に注意を要する薬剤のチェックにかなりの労力が払われている。中には内服していると検査自体が不可能や薬剤も含まれており、該当薬剤を誰がどうチェックできるかは非常に重要である。人が最終チェックする前に器械などで拾い上げるシステムを希望したい。
昭和大学
病院内において使用する車いすには様々な改良すべき点があるが,そのなかで最も大きな課題が乗り降りしにくいことであると思われる。今回その課題を解決したい。 歩行障害のある患者さんが対象となるのでスケールメリットは大きいと思われる。実現すれば病院側にもメリットがある。
東京医科歯科大学(特定非営利活動法人日本歯周病学会)
臨床現場では常に手袋を付けた状態で診療をしているため、問診や検査の記録/閲覧には、毎回手袋を外すか、キーボードをラッピングするか、アシスタントを付ける必要がある。特に歯周組織検査を1人で行う場合、非常に時間がかかり、さらに衛生面の問題がある。音声入力でほぼすべてがカバーできれば、効率化と衛生面の改善がはかれる。
高齢化社会に伴い、排便機能障害の割合が増えてきており、この治療には特効薬もないことから継続的なリハビリテーションが有用な場合がある。このようなリハビリテーションの効果を評価したりリハビリテーションをサポートするデバイスは、排便機能障害を治療する医療者サイドにとって大きなニーズとして存在する。
少し深いところにミクロレベルで残ったがん細胞は、大腸カメラとMRIでカバーできないため、表面から2mmくらいにある大きさ1mmのがん細胞を客観的に発見できるデバイスがほしい。
鏡視下手術では術野をモニターを共用することで、実際の剥離ラインや重要な臓器をモニターに指示棒などでアノテーションしながら、手術指導が可能である。指導内容の録音・録画が可能なデバイスに、術者の視線が示せるようなツールが開発できれば、指導用アイテムしての活用することができる。現在この分野では開発が進むVRよりも簡便であり、即座に実用性が期待できる。
開腹・開胸手術の際、手術室のライトを深部まで明るく照らすことが困難な場合があり、 ライトの調整に術者・助手や看護師の手を取られることがあり、円滑な手術の障害となる。 頭部装着型ライトは深部を照らすために、術者・助手の姿勢で調整するため、無理な姿勢で身体の負担になる事がある。術野の深部まで明るく照らし、術者・助手・看護師を煩わせない デバイスがあると、円滑な手術・観察に有用であると考える。
ロボット手術においてdryな術野維持のための浸出液・血液の吸引は助手の重要な役割であるが、従来の直線的な腹腔鏡用吸引管では岬角との干渉により骨盤深部において操作性が極めて不良となる。先端が曲がる腹腔鏡用吸引管があれば骨盤壁との干渉を回避して操作性の向上が見込まれる。
手術などにおいて上級医がどの部分の剥離を行っているか、近傍にはどのような構造物があるかなどがわからないことがある。上級医にとっては当たり前の血管や神経も初学者や他科の医師にとっては名前すらわからないことがある。リアルタイムないしは録画データから、カーソルをあわせると血管の名前がでたり、典型的な解剖でいうとどのあたりをやっているかなど図示できるシステムが手術初学者には有益ではないかと考えた。
手術中に子宮の位置を調整するマニピュレータ操作のために、現状では医師1人がついている必要があり、執刀医の指示によりマニピュレータの向きを変えるが、助手からはモニターがミラーイメージとなるため、操作がし辛い。また、腹腔鏡だと術者がサポートできるが、手術支援ロボットだと手が届かず、離れた場所から口頭指示で行っているが、なかなか思うような形で固定できないという現状がある。
鏡視下子宮摘出手術では子宮をコントロールする子宮マニピュレーターを腟から子宮内に挿入することが必須である。しかし近年、悪性腫瘍手術ではマニピュレーターが播種を引き起こす可能性が指摘され、マニピュレーターが避けられている。術中に子宮をコントロールできず手術の難易度が増加して臓器損傷のリスクが増えており、腹腔内から子宮を把持してコントロールするデバイスを求められている。
医師(24年以上)
開腹手術の手術動画を録画する為には、天井に設置されたカメラによる撮影が一般的であるが、骨盤深部の操作や重要な手術操作においては、術者・助手の身体が邪魔となり肝心の見たいところが撮影できていないことが多く不十分な現状である。本格的にカメラマンに委託することもできるが、極めて高額費用が発生。録画機器は小型化を極め最新機器を生かし、現状の問題点を打開するような安価なシステム構築を目標とする。
昭和大学江東豊洲病院
【目的】予防接種時の疼痛を緩和【背景】予防接種において、皮下注射や筋肉注射のいかんに関わらず接種時の注射針の疼痛の問題は常にある。その対策の1つとして、接種前に局所麻酔薬のテープの貼付もあるが、薬物であり副反応や費用の問題がある。【方法】接種前に、接種部位へ冷却シールを貼付しておく。【期待される効果】予防接種の注射針による疼痛の軽減が期待できる。
小児病棟等において、医療者が乳幼児を移動させるときなどに児を抱負する機会がある。しかし胸ポケットにはペン等が入っており危険である。ペン等を別の位置のポケットに移しておいても、乳幼児の外来処置の時に、こちらが前かがみの状態になることが多く、ポケット内の物が落ちることが多い。 これらの解決のためポケットの位置の変更やポケットが改良されたスクラブや白衣があれば、需要があると予想した。
東京大学医学部付属病院
外科では患者の病変把握のためにCTやMRIでの評価は必須だが、被ばくの問題や、小児の場合安静が保てないため鎮静をかける必要があり、成人と比べて非常に検査までのハードルが高いため、エコーでの評価が主である。しかし、エコーは個人の技量が強く影響し、かつ、実際に検査をしている人しかわからないもので、客観性がCTやMRIに比べて低いのが問題である。エコーを使って新しい画像評価ができないか
小児外科でも成人と同様に腹腔鏡手術・胸腔鏡手術が発展し、特にフレキシブルスコープの登場は非常に有用であったと思う。しかし、細経化は進んできているが、実は細いだけでは小児では使いにくい。成人と違い体が小さいため、従来のフレキシブルスコープでは可変部が大きいすぎるために使用しにくいのである
東京大学医学部附属病院
腹腔鏡手術の適応となる疾患が徐々に増えているが、この手術の要となるのが手術参加者全員の目となる腹腔鏡である。小児はworking spaceが狭いためか、頻回に曇ることが起こり得る。事前にカメラをお湯で温めたり、曇り止めを塗ったりして工夫をしているが、必ず曇りが生じ、手術の中断を引き起こす。
注射の針と異なり、点滴の針は内筒と外筒で構成されている。点滴注射の場合、なるべく直線の静脈を同定し点滴針を穿刺。内筒に逆血があった時点でさらに奥にすすめ外筒を滑らせることで血管確保を行う。しかし小児の場合、まっすぐな部分が大人と比較しても短く、何度も点滴を刺されて経験がある児の血管は蛇行し血管確保が容易でない。
入院が繰り返され採血や点滴が頻繁に行われる患者さんは、健常な方と比べて穿刺できる血管が極端に少なくなる。赤外線を利用する従来の機械はあるが、大まかな血管の走行のみを描出し、穿刺に適した血管かの判別はできないのが現状。
小児の内服薬は体重換算で量の調整が必要である。しかし体重計算し処方しても主に苦味などの理由でコンプライアンスが悪い事があり、一緒にアイスやヨーグルトなどと内服を試みても内服が困難な事がある。
医師(6年以上)
外科では患者の病変把握のためにCTやMRIでの評価は必須だが、被ばくの問題や、小児の場合安静が保てないため鎮静をかける必要があり、成人と比べて非常に検査までのハードルが高いため、エコーでの評価が主である。しかし、エコーは個人の技量が強く影響し、かつ、実際に検査をしている人しかわからないもので、客観性がCTやMRIに比べて低いのが問題である。エコーを使って新しい画像評価ができないか。
全国には人工肛門を付けている人がたくさんいる。人工肛門の問題点はその見かけもそうだが、それ以外にもまだ問題がある。
成人・小児問わず、入院患者の多くにSpO2(経皮的酸素濃度)モニターや心電図モニターをつけることが多くある。しかし、問題点があるので、それを解決したい。
小児は安静が保てないため、処置をやるときにはネットでぐるぐる巻きにする。しかし、見た目がよくない。
小児は血管が細く、採血が困難な場合が多い。手のひらからライトを当てて血管を透見できるようにする道具があるが、部屋が明るいとみられないし、暗いと血が返ってくるのが見られない。
鼻血が良く出る人がたくさんいる。朝の忙しい時に、出てほしくないときに出て困っている人は多いと思う。
小児外科でも成人と同様に腹腔鏡手術・胸腔鏡手術が発展し、特にフレキシブルスコープの登場は非常に有用であったと思う。しかし、細経化は進んできているが、実は細いだけでは小児では使いにくい。成人と違い体が小さいため、従来のフレキシブルスコープでは可変部が大きいすぎるために使用しにくいのである。