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東京都産業労働局商工部 の開会挨拶のあと、東京都医工連携HUB機構プロジェクトマネージャー 柏野聡彦の進行で医工連携研究会を開催しました。 基調講演では、自治医科大学 学長の永井良三氏より「AI時代の医療研究開発」をテーマに、創薬から医療経営にいたるまでの広い視点でのAIの可能性についてご講演いただきました。講演後、一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ理事長の谷下一夫氏から「新しい医療機器を開発・評価する際、最終的には生存率や合併症の発生といった予後指標を確認しなければ、その機器の本当の価値は評価できない。」というお言葉が印象的だったというコメントをいただきました。 実践講演では、先端医療機器アクセラレーションプロジェクト(AMDAP)から3件、東京都医工連携HUB機構から1件の成果事例の紹介が行われました。 株式会社アドメテック代表取締役の中住慎一氏より、「「外科的切除が困難」というアンメットニーズに対し、新たな治療選択肢を提供する挑戦」をテーマに、60〜100℃の温度域でフィードバック制御を行い、精密に加温できる外径0.4mmと極細のデバイスを超音波内視鏡下穿刺術の技術を応用して、膵臓癌を直接加温する治療法の開発をご紹介いただきました。 PSTメディカル株式会社代表取締役の道菅良介氏より、「精神科領域の診断に資する、音声バイオマーカー技術を用いた医療機器プログラム開発への挑戦」をテーマに、声帯の動きを音声バイオマーカーとして分析し、かかりつけ医レベルでうつ症状の重症度評価できる補助ツールの開発をご紹介いただきました。 フィジオロガス・テクノロジーズ株式会社代表取締役の宮脇一嘉氏より、「給水不要な在宅血液透析システムの開発と社会実装」をテーマに独自の透析液再生システムにより水道水との接続を不要にした小型透析装置の開発とAMDAP支援を通じた医工連携の加速についてご紹介いただきました。 各講演のあとに永井氏から、いずれの企業も、どのタイミングでどの様な患者に適用すれば、生命予後やQOLが改善するかを、臨床医と相談して評価していって欲しいというコメントをいただきました。 次いで、柏野プロジェクトマネージャーより、東京都医工連携HUB機構の実践事例紹介が行われました。 はじめに、昭和医科大学の臨床ニーズ「抗がん剤治療を続ける患者さんのしびれを緩和する保冷材の固定方法」を起点とした、フットマーク株式会社とのミトン開発の端緒をはじめ、東京都中小企業振興公社と東京都医工連携HUB機構のコーディネーターによる、冷却剤のアイデアと販路をもつアズワン株式会社とのマッチングの経緯が解説されました。さらに、アズワンの仲介による、医療機器としての開発・製品化ノウハウを持つ三重化学工業の参画を経て、臨床、ものづくり、製造、製造販売、販売の連携体制の構築に至った、一連の開発プロセスが紹介されました。 最後に、永井氏と谷下氏より東京都の医工連携の進展について総括をいただきました。永井氏からは、数年前と比較して各プロジェクトの成果が着実に上がり、現場での実用化に近づいている。というご評価をいただきました。谷下氏からは実践講演の3名の演者に対するコメントをいただきました。
※令和7年度医工連携研究会詳細ページ
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