日時 | 2025年6月11日(水)15時00分~17時00分 |
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講師 |
谷下 一夫 氏 一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ 理事長 |
内容 |
第1回は、日本橋ライフサイエンスビルディングの大会議室にて対面で開催しました。 東京都の挨拶に続き、社会医療法人 至仁会 介護老人保健施設「遊」施設長の伊関洋氏から、受講生への応援メッセージをいただきました。次に、東京都医工連携HUB機構プロジェクトマネージャーの柏野聡彦から、令和7年度医工連携人材育成講座のオリエンテーションを行い、カリキュラムの内容や特徴、受講生の属性などを紹介しました。 第1回の医工連携人材育成講座では、一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ 理事長の谷下一夫氏と柏野が「医工連携の概論」をテーマに講義を行いました。 谷下氏からは、「医工連携概論~出口を見据えた入り口戦略~」という演題で、医療現場と企業におけるニーズの捉え方の違いや、異分野間に存在する「社会的壁」と「認知的壁」がイノベーションを阻害していることに言及されました。特に認知的壁は医療現場の「暗黙知」によるところが大きく、この課題を解消するための取組みとして、「ユーザーイノベーションモデル」の重要性のほか、AIを活用した医学論文の読解や医療従事者とものづくり工学者による「医工仲間」づくりが、信頼関係構築の鍵となることを強調されました。 柏野からは、「東京都医工連携HUB機構の概要」、「中小企業によるこれからの医工連携」という演題で、医工連携において「医・ビジネス・工」の三位一体のチームを構築し、「製販ドリブン」で開発・事業化を進めることの重要性や、生成AIを活用して自社技術の医療分野への応用イメージを製販企業にPRする手法について解説しました。また、医療機器開発における東京都の多様な支援の枠組み(マッチング、専門家相談、助成金、開発支援など)とその活用方法を紹介しました。 谷下氏と柏野の講義の後、伊関氏からの特別発言では、近年のAI技術の進歩への期待と、得られる情報に対する目利きの重要性について触れられました。 講演の後には、集合写真の撮影および受講生同士の名刺交換が行われ、第1回を終了しました。 |
令和7年度 医工連携人材育成講座 開催レポート
~医療機器産業への新規参入、事業拡大のための中核人材育成に向けて~
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第1回「医工連携の概論」
第2回「医療機器の保険収載の基礎-前編-」
日時 | 2025年6月18日(水)15時00分~17時00分 |
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講師 |
河原 敦 氏 薬事コンサルタント |
内容 |
医療機器開発においては、開発の初期段階から出口を見据えた事業戦略を描くことが重要です。全10回で構成される医工連携人材育成講座では、序盤に保険収載や薬事承認など、事業化において特に重要なテーマを取り上げ、これらの基本的な知識の習得に焦点を当てます。 第2回 医工連携人材育成講座では、薬事コンサルタントの河原敦氏を講師にお迎えし、「医療機器の保険収載の基礎 -前編-」をテーマに「保険適用希望に関する制度の概要」についてご講演いただきました。 講演では、まず、健康保険における医療機器の位置付けや診療報酬の制度的枠組み、医療機器の薬事申請と保険収載の基本的な流れをご説明いただきました。次に、特定保健医療材料の定義・評価やプログラム医療機器に関する診療報酬改定のポイントについてご解説いただき、さらに、保険適用における決定区分の考え方、保険適用希望書の記載内容と審議プロセス、評価療養制度の概要など、診療報酬制度の知識を体系的に網羅いただきました。 当日は多くの質問が寄せられたため、一部ご回答いただき、その他の質問については次回の後編にて改めて解説する運びとなりました。 |