第6期 医療機器開発海外展開人材育成プログラム

開会式

日時 2019年9月25日(水)14:30~15:00
内容

・開会挨拶
  国立国際医療研究センター 国際医療協力局 藤田 則子氏
  東京都産業労働局商工部創業支援課 技術調整担当課長 横森 直樹氏
・プログラムの概要の説明
・受講生による自己紹介
・質疑応答
・閉会挨拶
  国立国際医療研究センター 医工連携推進室 丸岡 豊氏

第1回 講義「ベトナムの医療現場の実態を学ぶ」

日時 2019年9月25日(水)15:00~17:00
講師 国立国際医療研究センター 国際医療協力局 土井 正彦氏
内容

講義では、ベトナムと日本の統計データを比較しながら、ベトナムの概況、医療事情を学びました。NCGMの先生方によるベトナムの医療機関のメンテナンス室や画像診断部、臨床検査部等への見学及びヒアリングの結果を踏まえた医療機器を取り巻く問題・課題を知ることができました。日本企業による医療機器開発、展開にあたっては、医療機器を使用する医療スタッフへの教育システムや医療機器の保守・メンテナンスの仕組みの構築が不可欠であることを学びました。

 

第2回 講義「カンボジア・ラオスの医療現場の実態を学ぶ」

日時 2019年10月3日(木)15:00~17:00
講師 国立国際医療研究センター 国際医療協力局 珍田 英輝氏
内容

講義では、カンボジア、ラオスの概況、医療事情を学びました。カンボジアは近年、順調な経済成長を遂げています。非感染症による死亡率の増加、高齢化の進展といった傾向が見られる一方で、乳児死亡率等の開発指標をみると、基礎的な保健医療サービスを受けられない状況があることを知りました。カンボジアでは、歴史的背景により、医療従事者が少なく、国家資格の整備が進められています。医療従事者に関する問題、課題についてはラオスにも共通しており、現地での医療機器の展開を目指す日本企業にとって検討すべき重要な課題です。

 

第3回 検討会

日時 2019年10月23日(水)10:00~13:00
内容

検討会ではこれまでの講義を踏まえ、受講生から展開したいと考える国と自社製品に関するビジネスモデルの仮説を発表してもらいました。国内で販売済みの製品を海外展開したい企業、まずは国内で承認申請した後に海外展開したい企業、機器とソフトをシステムとしてパッケージ化し海外展開したい企業など、それぞれの製品特性を踏まえたビジネスモデルの仮説を踏まえ、今後、調査すべきことを議論しました。

第4回 講義「医療機器管理の実態を学ぶ」

日時 2019年10月30日(水)10:00~12:00
講師 国立国際医療研究センター 臨床工学科 深谷 隆史氏
内容

講義では、国内の医療機器を取り巻く法規制の動向、NCGMにおける医療機器管理(購入、運用、保守、廃棄)の仕組み、ベトナムやカンボジア、ラオスにおける医療機器の実態を学びました。途上国では、消耗品や部品の購入が難しいこと、医療機器を安全に使用するといった意識がまだまだ浸透していないことを背景に、ディスポーザブル品であっても滅菌し、再利用するなど、運用上の課題を知りました。医療機器を扱う人材の育成や現地の代理店で医療機器とその消耗品が購入できるような仕組みを構築することの重要性を学びました。

 

第5回 検討会

日時 2019年11月8日(金)10:00~13:00
内容

検討会では、プレ発表会に向けて、展開対象国の概要、対象製品を取り巻く現状と課題、自社の取り組み方向について発表しました。導入先として想定される医療機関、対象患者、医療スタッフへの教育を含めた普及のプロセス、収益モデルを中心に、活発な議論がおこなわれました。メンターやアドバイザーのコメントを踏まえ、今後、調査すべきことを明らかにしました。

プレ発表会

日時 2019年11月26日(火)10:00~11:50
内容

プレ発表では、受講生が、各国の保健医療の実態、その実態から見えてくる課題を踏まえたビジネスモデル、展開計画について発表しました。アドバイザーやメンターからは、ビジネスモデルの展開にあたり、調査すべきことや、連携を模索すると良さそうなパートナー等について助言がありました。受講生によっては上市前の開発品を対象にビジネスモデルを検討することの難しさがありますが、NCGMの講師の先生方、アドバイザー、メンター等の支援を受けながら、最終報告会に向けて、ビジネスモデルをブラッシュアップしていきます。

第6回 実習「医療機器管理室の見学及び医療機器のハンズオン」

日時 2019年11月28日(木)14:00~16:00
講師 国立国際医療研究センター 臨床工学科 深谷 隆史氏
内容

ハンズオンでは、講師の先生から生体情報モニタの機能、用途、仕組み、使用方法に関する説明を受けました。電極シートも用途に応じて形状が異なることを学びました。内視鏡手術トレーニングシミュレーターでは実際に操作を体験することで、手技の習得の難しさを実感しました。医療機器管理室の見学では、医療機器の中央管理の流れ、日常点検や定期点検の進め方等を学びました。医療機器の用途及び臨床現場の要望に応じて、医療機器の数量管理をおこなうことが重要であることを知りました。

 

第7回 実習「救命救急センターの実態を学ぶー国内と海外の比較―」

日時 2019年12月4日(水)17:00~19:00
講師 国立国際医療研究センター 救急科 小林 憲太郎氏
内容

救命救急センターの処置室、病棟を見学し、一般的に使用されている機器・器具類を学びました。救急の現場では、操作が簡便で、壊れにくく、コンパクトな機器が求められていることを知りました。見学後の講義では、東京都の救命救急を取り巻く現状を学び、NCGMが果たす役割への理解を深めました。救急科は比較的新しい分野であるため、医療機関によって救急科の考え方は様々です。救急科で使用される機器・器具類を開発、販売するためには、救命救急のシステムとあわせて検討することがポイントであることを知りました。

 

特別講義

日時 2019年12月13日(金)14:00-16:00
講師 独立行政法人国際協力機構(JICA)、株式会社大同工業所
内容

独立行政法人国際協力機構(JICA)、株式会社大同工業所をお招きし、JICAの支援スキームを活用した医療機器の海外展開の事例を学びました。中小企業が途上国において単独でビジネスを展開することは難しく、公的機関の支援を活用しながら、保健省や国立病院等へアプローチし、ネットワークを構築することが重要です。株式会社大同工業所からはミャンマーにおける血液保管・輸送システムの構築に関する取り組みについて、採択されるまでの経験、JICAの支援スキームの活用のメリット等を紹介いただきました。

 

第8回 検討会

日時 2019年12月16日(月)10:00~13:00
内容

検討会ではプレ発表会におけるコメントを踏まえ、ビジネスプランを再検討しました。具体的には対象国の問題・課題の特定、その問題・課題を踏まえた自社製品のターゲット(疾患、手技、患者等)の絞り込みと特徴の明確化、実行計画、収支計画について、メンター、アドバイザーと一緒に議論しました。これから国内販売を開始する製品については、国内でのビジネス展開を想定しながら、数年後の海外展開を見据えて、検討を進めています。

 

第9回 講義「内視鏡室の実態を学ぶー国内と海外の比較―」

日時 2019年12月18日(水)14:00~16:00
講師 国立国際医療研究センター 第一消化器内科 秋山 純一氏
内容

内視鏡室や洗浄室の見学、内視鏡の歴史や種類に関する講義を受講しました。内視鏡室では 内視鏡手術トレーニング模型を使いながら、実際の操作を体験しました。内視鏡分野の特許出願件数をもとに、日本企業と欧米企業の得意分野の違い、技術開発の動向と今後の課題を学びました。加えて、内視鏡の購入および保守・メンテナンスのプロセスについても学びました。内視鏡は日本企業が積極的に東南アジアへ展開している分野の一つであり、国内の医療現場の実態を学ぶことにより医療機器の海外展開のヒントを得られると思います。

 

第10回 検討会

日時 2020年1月10日(金)10:00~13:00
内容

検討会ではメンターから過去の発表内容を紹介してもらいながら、最終報告会に向けた発表資料の作成方法や発表方法のポイントについて助言してもらいました。限られた情報のなかで、対象国の政策、現場のニーズに応えられるようなビジネスモデルとなるよう、アドバイザー、メンターと一緒に必要なデータ、そのデータの解釈と見せ方、発表の論点等を見直しました。

最終報告会

日時 2020年2月7日(金)17:00~19:30
内容

・開会挨拶
  国立国際医療研究センター病院 副病院長 兼
  国立国際医療研究センター 医工連携推進室 丸岡 豊氏
  東京都産業労働局商工部創業支援課 技術調整担当課長 横森 直樹氏
・報告① エルピクセル株式会社
・報告② 株式会社京都科学
・報告③ ジェイソル・メディカル株式会社
・修了式
・閉会挨拶
   国立国際医療研究センター病院 病院長 杉山 温人氏

・最終報告会レポート