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さぬき市民病院
臨床工学技士(6年以上)
現在手術では、電気メスは欠かせない医療器具である。しかし、コードがあるため手術中引っかるなどのリスクがある。コードがなくなれば、そのリスクは軽減する。
デバイスが使われる疾患等の名称・概要
デバイスが使われる検査・手術・処置等
上部消化管の検査は前処置に大体施設が市販のキシロカインゼリーを10分から15分口に含んでのどにためておき麻酔が効いてくるのを待ちます。しかし当院では、ゼリーカップを購入して冷凍ゼリーを作成して前処置時に使用している。そのほうが麻酔効率も良く患者に違和感なく前処置が行えるためである。製品でそのようなキットが発売されれば業務の効率化および新製品の開発につながると思う。
医療廃棄物処理問題の解決につながる。
順天堂大学医学部附属順天堂医院
臨床工学技士
テスト肺は、感染を防ぐため使用する患者ごとに高水準消毒ないし滅菌を行う必要がある。しかし、テスト肺はその構造上、十分に洗浄・滅菌するのが困難である。また消毒・滅菌方法に限界がある在宅療養でもテスト肺は使用するため、より優れたデザインを求める。 樹脂成形、コネクター設計~組立まで対応可能な企業を求めています。
東京女子医科大学病院
昨今、透析療法において様々な生体情報をモニタリングできる装置が開発されている。 しかし、固定方法の違いによる測定者の誤差、アーチファクトの影響などが問題になる。 テープ関係の企業、医療機器(電気・電子・機械系を扱える)企業を求めています。
医療法人社団松和会 望星新宿南口クリニック
透析では17Gより太い針(一般に使う針の約2倍)を週3回2本ずつ穿刺する必要がある。事前に行う外用局所麻酔剤など痛みを軽減するものが多数あるが、つけ忘れ、位置の間違いなどが見られる。その為、機械的または外的刺激により穿刺時に痛みを軽減できる装置を一般的な手技の中で行う事が出来ると患者の負担が軽減できると考えられる。医療機器メーカー(電気・電子・機械系を扱える)の会社を求めています。
埼玉医科大学国際医療センター
2017年末現在、33万人を越える患者が透析治療を受け、その内32000人が心筋梗塞や脳卒中、肺炎などの合併症で死亡。合併症予防のため、各施設では、血液検査や体液組成検査等の結果をもとに最適な治療を提供しているが、内服忘れや透析間の水分や塩分の過量摂取患者の自己管理が課題である。また、指導や検査結果の分析は人間の手で行われており業務作業が増大。これらを効率的に実施できるデバイスの開発が必要である。
東京大学医科学研究所附属病院
人工呼吸器マスクは、海外製品が多く、アジア人の骨格に合っていない。 最近、ある日本企業がアジア人の骨格に適したマスクを開発した。アジア人の骨格に合わせたマスクを選択することで、従来の海外製と比較して、リークの低下による治療効果の増進、医療機器関連褥瘡の低減に繋がることが示唆されている。しかし、よりフィットしたマスクの実現に向けては、改善の余地がある。
茨城県厚生農業協同組合連合会 総合病院 土浦協同病院
2018年の植込み型心臓電気デバイス(CIED :Cardiac Implantable Electronic Device)の手術件数は新規、交換含めて約73,000件。手術後定期的に外来に通いCIEDをチェックしつづけなければならない。CIEDのチェックするための機器「プログラマー」は、非常に重く持ち運びに苦慮する。また、プログラマーは、メーカーごとに異なるため、何台も運ぶ必要がある。
国立成育医療研究センター
補助循環システムにはトランジットタイプ型の超音波流量計が搭載されていますが、複数の箇所を測定したい場合、追加で流量計が必要となります。最近では2点流量測定できる補助循環システムも販売されていますが、高価格であり、追加で流量計を用意することを困難にしている一つの要因となっています。
「補助人工心臓」や「補助循環」などの装置で形成された血栓は、脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、日常管理で早期に発見することが重要となります。市販のライトを使いながら血液ポンプや回路チューブを目視にて確認していますが、ライトの種類や周りの明るさ、血栓の大きさや色、形成された場所によって見やすさが異なり、血栓の有無の判断が難しく、非常に手間を要しているのが現状です。
福岡県済生会飯塚嘉穂病院
リハビリの際、心電図のケーブルが邪魔になるため
片手では使用不可能な設備を使用可能にする後付の装置
ボンベの持ち運びに片手がふさがってしまう。また、酸素が減るとボンベを取り替えないといけないことが不便。遠出ができない。
患者に細かく酸素ボンベ容量、時間を把握してもらいにくいため困っている。
実車練習までの運転評価及び運転練習としてのリハビリ機器が必要と感じている。
東京都済生会中央病院
その他医療スタッフ
寝たきりで拘縮のある場合は身長・体重・体組成の測定が困難であり、適切な栄養状態の評価ができない。
中心温度計で調理後の中心温度を測り85℃90秒を確認後患者へ提供するが、温度を測る差規模部分がもろく折れてしまう。5台の中心温度計を使用しているが2年で5代以上、先が折れた。
臨床検査技士
腎機能を評価する検査に一日の尿をすべて溜めて(蓄尿という)、その一部を分析することがある。患者が自宅で蓄尿するために、蓄尿瓶を購入してもらっているが、高価であり(1,300円位)、場合によってはペットボトルを代用としている。一日の尿量も必要であり、メモリをつけてもらうよう説明をしているが、安価で提出用容器へのとりわけも簡単にできる容器があると患者サービスにつなげられる。
現在、凝固系測定装置にて試薬を搭載して検査を行っているが、依頼頻度が少なく24時間搭載していない試薬がある。臨床的に重要な項目であるが、依頼頻度が少なく試薬の蓋もないため装置上でキャップなしで搭載しておくと溶液の蒸発及び濃縮により測定に影響を及ぼしてしまう。24時間稼動させるべく溶液の蒸発・濃縮を避ける汎用のキャップがあるとよい。
経食道心エコーは食道から心臓を観察する超音波の手法であり、そのため使用のたびに消毒・洗浄を必要とする。生理検査に従事する検査技師がその洗浄に従事するが、用手法での戦場となっている。消毒液にはグルタルアルデヒドを使用しており、消毒の際の技師への健康被害、洗浄不十分による患者への健康被害、また洗浄に時間がかかるなどの問題点がある。
現在使用中の尿の保存検体用ラックは、ラック同士を直接重ねており、ISO15189取得時にも倒れる危険性を指摘されている。コンタミネーション防止も、間に薄いフィルムを挟むことで対応しているが、根本的な防止にはなっていない。また追加検査依頼時には重なったラックから検体を取り出さなければならない。
血液浄化終了時、体外循環回路内の血液を患者へ戻すさいに、血栓や血塊が返血されてしまう可能性がある。
人工呼吸器を点検する時に使用するモデル肺はあるが、人工呼吸器の技術トレーニングに用いる機能を備えた物がない。
医師
動脈穿刺や、中心静脈穿刺の際の合併症には致死的なものが多く含まれており、実際の臨床の場ではエコー下の穿刺が推奨され、また患者さんに実施する前には、何らかのoff the job training で経験を積んでから実施することが望まれる。しかしながら、エコー下血管穿刺の簡単で安価なトレーニングキットは存在せず、off the job traning の実施を困難にしている。
たまった尿が管からバックに流れづらい
骨髄採取した液を入れるバッグと、バッグを固定する器具の装着が厄介。これは実際にお会いして説明した方が良いと思いますが、骨髄液を1L程度いれるバッグと、それを固定するためのスタンドとの装着がとってもやりづらく、なんとかならないでしょうかと思っています。しかしニーズは少ないかもしれません。
骨髄液を採取するときに使っている針ですが、内筒を入れた状態で外筒を進め、骨髄の中に針の先端が達したら内筒を抜いてシリンジを装着して骨髄液を抜きますが、2~3回ぬいたら内筒を入れ直して骨髄に刺す位置を変えていきます。これまで使ってきた採取針は、いずれも、内筒を再挿入するときにカチンと一発ではまりづらくてイライラします
点滴の刺入部やラインを固定するテープでかぶれる患者が多いです。かぶれないテープが無いでしょうか。
患者の便の性状を知ることは大切なのですが、現在2つの問題点があります。①自動洗浄で、写真を撮る前に流れてしまう。②いちいち写真を撮りに行かないとならない。 これをなんとか出来ないでしょうか。トイレ内蔵のカメラ?
排便や排尿の尿量を知りたいとき、現在は排便についてはポータブルトイレにビニール袋をおいて排便させ計量する、尿測は尿器でやっています。これを、トイレで自動的に出来ないでしょうか。
病棟で糞便(患者の失禁やベッドサイドのポータブルトイレ)があると周囲に悪臭が拡がる
病院でも在宅でも喀痰を自己喀出できない患者に対して気管吸引する機会が多い(2時間毎に吸引など)。現在は盲目的にチューブで吸引しているため、どこに痰があるのかわからないず吸引に時間がかかり吸引している間に呼吸状態が悪化する、喀痰がないのに”痰がとれない”と強力に吸引し気道を傷つけ出血する、などといった問題がある。
国立国際医療研究センター
臨床工学技士(21年以上)
医療ガス配管は人工呼吸器を使用する際に、酸素や空気を供給するための配管設備である。人工呼吸器や酸素流量計を使用する際には必ず接続しなければ使用できない。接続には強い力で押し込む必要があり、また外す際にはガスの圧力に負けないよう抑えながら外さなければならない。
臨床検査技士(21年以上)
呼吸器は、機種により設定項目の呼び名や略語が違う。そのため呼吸器を使用する際や別の呼吸器に切り替える際に設定入力を間違えることがある。機種に関係なく、設定項目を共通語にし、設定条件をわかりやすくしたり、動作確認の際にわかるようにしたい。
年間件数
ディスプレイ機能を内蔵したスマートグラスを医療機器の点検や教育に利用することで、技師のキャリアに関係なく、メンテナンスの質を担保することが可能になる。
医師(21年以上)
胸腔鏡下の手術を行う際、①曇りや汚れは手術操作の妨げになる。また、②呼吸器外科の対面倒立手術の際、重力により胸壁からの血液が、カメラの先端に落ち、見えなくなる。これら、曇り止めや、汚れ防止の為に、非常に多くの労力を要する。何らかのデバイスがあれば嬉しい。
医師(18年以上)
現在、途上国では小児保健医療の中でも新生児の救命に注目があつまっている。呼吸管理をはじめとする治療管理が必要とされ、コスト面を意識した途上国向けデバイスの開発が必要とされている。
医師(19年以上)
HIV予防内服薬は針刺しやレイプなど、HIV感染リスクがあった後、可及的速やかに始める必要がある。しかし複数の薬をボトルで管理することことが多く、飲がみ方がわかりにくい。またを使われなかった場合のロスが多い。
医療用のケーブル(生体情報モニター用など)は多種多様かつ、その使用量も多い。重要な役割を持ちながらも管理が煩雑となり、管理不十分となりやすい。箱に保管したり、フック等にかける様な現在の管理方法では、奥に保管されている物は使用されないので工夫が必要となる。
日本歯科大学附属病院(公益社団法人日本口腔外科学会)
歯科医師
患者さんの不安、恐怖の原因となるものに、歯の切削等に用いる器具(切削用タービンヘッド)から発生する音や振動がある。また、金属切断作業の状況からみてもタービンヘッドに替わる次世代のレーザー治療器具が望まれる。
日本歯科大学附属病院(特定非営利活動法人日本歯周病学会)
歯科診療において、患者さんの嫌がる内容の上位に、「痛い」と「歯を削る音」があります。歯を削る音とは具体的には切削用タービンヘッドの回転音です。音と痛いは精神的に関連しあい治療環境を低下させてしまいます。また、待合室への影響もあり、治療前の患者さんにも緊張の刺激を与えることとなります。
昭和大学歯学部(一般社団法人日本歯科審美学会)
歯のホワイトニングは広く普及してきたが一般の人が自分の歯の色がどのくらい白いかが認識しずらい。そのため簡単に携帯端末で測定、認識できれば便利である。
海老名総合病院(一般社団法人日本有病者歯科医療学会)
病院や施設入所の寝たきりの方の意識レベルの評価は難しい。開眼せず意識レベルが低下しているようにみえても、食事できる人を経験することも多い。今後高齢社会においてこのような対象者は増加する。そこでこの意識レベルを覚醒状態として簡便に測定できる装置の開発が望まれる。この装置により安全なケアだけではなく覚醒状態の日内変動を測定することで、覚醒時間帯でのオーダーメイドなケアを安全に提供することが可能となる。
東京医科歯科大学(一般社団法人日本顎顔面補綴学会)
デンタルチェアに座ったり立ったりする際に、高齢者でなくても身体を支えるためにいろいろな部位につかまることが多い。しかし、デンタルチェアは可動部分が多いため、素人が力を入れて触ると動いてしまって、危険な状態になる場合がある。 そこで、デンタルチェアでの立つ、座るという行動が、安全安心に行える補助装置(用具)を開発してほしい。これは、一般の椅子においても応用できる汎用性の高いデバイスである。
日本大学歯学部(一般社団法人日本歯科理工学会)
患者の歯を切削する際(支台歯形成時)に用いるデバイスを開発したい。CAD/CAM冠が保険収載され,支台歯形成時の咬合面における隙間(クリアランス)の確保は,装着する冠の強度を補償するために重要な案件である。しかしながら従来のクリアランスの確認法は,ワックスを軟化して噛ませるなど支台歯形成の作業を中断しなければならない問題点がある。
国立がん研究センター中央病院
手術中に電話対応が必要な際には、医師は清潔手袋を装着中のため電話機を持つことが出来ず手術室内の外回り看護師が電話の取次ぎを行う必要があり大きな手間となっています。スマートフォンにはハンズフリー機能を備えたアプリがあるようですがブルートゥースヘッドセットの装着が必要など使い勝手が悪く手術室内での使用は現実的ではありません。
千葉大学医学部附属病院
消化器内視鏡検査に用いられる軟性内視鏡に対しては,ガイドラインに準拠した自動洗浄消毒機が用いられていますが,近年上梓された経食道心エコーは軟性内視鏡と同様の形状をしているにもかかわらず,自動洗浄消毒器が使用できず,スタッフの手作業で行われています。そのため,消毒剤のスタッフへの被爆や内視鏡への残留が問題となっています。また,使用するまで無菌を保てる専用の保管コンテナが必要です。
検査治療中の術者や患者のそばにあるにもかかわらず,ラックにむき出しに設置されているため,清潔を保つことが困難です。昨今はビニルのようなもので覆う施設もみられますが,ビニルを交換または外側を清拭するには手間とコストがかかります。より簡単に装置を汚染から守る仕組みを作れないでしょうか?
看護師
手術医療の中でも体内異物遺残を防止することは重要なミッションである。しかし,手術中にマイクロ針付き縫合糸が紛失してしまうことがある。紛失した場合,手術チームで協力して手術室内のあらゆる場所を捜索するが,マイクロ針は3㎜~6㎜程度と小さくは捜索が極めて困難である。また,レントゲンによる確認も困難である。患者の安全を確保するためにも,マイクロ針付の縫合糸の紛失を防ぎたいと考えている。
内視鏡の使用後点検のうちの一つに、ライトガイドとスコープのファイバーの劣化の確認がある。ライトガイドの点検については先行研究で確立されているが、スコープについては確立されていない。そのため、現在は点検者の感覚で行われているため術者によっては暗く見えてしまう可能性がある。そこで、スコープのファイバーの劣化度合いを定量化できるデバイスを開発していただきたい。
薬剤師
トリプトファン等のアミノ酸は酸化しやすいため,アミノ酸を含む輸液は酸素非透過性の外袋を必要としている(液体を入れたバッグは酸素透過性のため)。外袋を開封した後に中止指示となることもあり,その際は使用期限が限られてしまう。そのため,輸液バッグを酸素非透過性の素材にしていただけると利便性が高まる。なお,当院のアミノ酸を含む輸液の購入数量は年間約45000本である。
ビタミン剤を含む輸液は光に不安定であるため,遮光性のある外袋から取り出した後は遮光袋を輸液バッグに被せる必要がある。遮光袋は安くないため再利用するが,消毒等も必要である。一方で,輸液バッグを取り扱う際は、異物が輸液バッグ内に入り込んでいないか等を確認するためバッグは透明であることが望ましい。なお,当院の遮光が必要な輸液の購入数量は年間約35000本である。
頭蓋内圧の亢進を把握することは,急性疾患、慢性疾患いずれにおいても臨床上きわめて重要な情報である。特に形成外科においては患者に小児が多く含まれる。しかし,実際に計測するには侵襲的な方法しかないため,患者の負担は大きく,感染のリスクもある。非侵襲的な測定方法が望まれている。
乳房再建などにおいて,皮膚を拡張する目的で生理食塩水バッグが使用される。外来で徐々に生理食塩水を追加して皮膚を拡張していくが,適正な注入量や圧についての調査はなく,手の感覚のみで行われている。現行の方法では患者には疼痛や合併症のリスクなどの不利益がある。
四肢リンパ浮腫の治療は可能な限り早期に取り組んだ方が良い。しかし,命に係わる疾患ではないために進行しないと医療機関の受診まで到達しない。写真を含めたスマートフォン入力レベルの情報で,未病リンパ浮腫の早期発見や最適な管理の推奨を提供できるようにしたい。
網膜の形態評価に光干渉断層計(OCT)は使われます。現在10㎛以下の解像度で詳細に網膜の層構造を観察することができますが,残念ながら網膜機能を評価することができません。臨床医としては,OCTでいま観察している網膜が光を感じているのか否か,視細胞が生きているのかどうなのか、がわかれば治療決定に大いに役に立つと思います。
強度近視の黄斑円孔網膜剥離では,黄斑円孔を塞ぐため,眼球の一番後部の黄斑部に眼球中心方向の隆起を作る黄斑バックリング術が行われます。従来のシリコン材料を直接強膜上に縫着する方法では,手術難易度が高く,合併症も多いです。チタン製の骨組みをいれた特殊なバックルもありますが,先端の位置決めが難しく,広くは普及していません。
頓服薬を服用した際の症状経過や服用時刻,回数といった情報は診断加療に有用である。しかし,現在は患者記録から情報を得ており,体調不良時や外出時など記録困難な場合は正確な情報を確認できない。さらに,処方時の指示と実際の服薬状況が異なる場合もある。そのため,頓服薬服用時の状況を容易かつ半自動的に記録・確認できるような機器があれば有用と考える。
日本医科大学附属病院
在宅患者に点滴が必要なことは多い。点滴が終了した場合の末梢カテーテル刺入部の処置は医療者でなければ行ってはならないことになっている。このことが在宅医療サービス提供者の負担になっている。
末梢静脈へのカテーテル挿入が難しいことはしばしばであるが、肘静脈へのカテーテル挿入は容易である。しかし、肘関節の屈曲により薬液の注入が阻害されるため、持続点滴を行う場合には肘静脈の確保はタブーと考えられている。
中心静脈や深部動脈の穿刺は多くの場合盲目的であり、しばしば難渋する。この手技を容易にしたい。
年間患者数
中心静脈穿刺の際には穿刺針にシリンジを装着し、持続陰圧をかける必要がある。このため、穿刺針を持つ術者の手の動きは制限される。この問題を解決したい。
不整脈に対するカテーテル・アブレーションを行う場合、冠静脈洞へのカテーテル挿入は必須である。しかし、この手技が容易でないことがしばしばある。
心タンポナーデは致死的疾患である。カテーテル手技中に起こる最も重篤で、最も緊急を要し、かつ頻度の高い合併症でもある。加えて、この病態を解除する手技である心のうドレナージは、ほとんど常に高い習熟度を要する。
国立がん研究センター東病院
高齢化社会に伴い、排便機能障害の割合が増えてきており、この治療には特効薬もないことから継続的なリハビリテーションが有用な場合がある。このようなリハビリテーションの効果を評価したりリハビリテーションをサポートするデバイスは、排便機能障害を治療する医療者サイドにとって大きなニーズとして存在する。
歯の「不具合」には様々な原因がある。う蝕(むし歯)による痛みや歯周炎による歯の動揺などは診断しやすいが、外傷による歯の破折、金属で補綴(被せる)された歯の診断には苦慮することが多く、数回のレントゲン撮影や補綴物を外すこともある。これらを非侵襲的に診断しうるツールはないか。
医師(22年以上)
腹腔鏡下子宮全摘術、あるいはロボット支援下子宮全摘術施行時、大きな子宮を回収する際に大変手間取るので簡単に回収できる道具を開発してほしい。
医師(3年以上)
動脈瘤破裂によるくも膜下出血に対するコイル塞栓術は、正面像と側面像の透視画像によりカテーテルやワイヤーの位置を判断し手術を行っている。一方、動脈瘤の形状、向き、患者の頭位、体格、差し歯の位置などから正面像と側面像の角度は制限されている。そのため、ワイヤーとカテーテルが奥に進んでいる場合でも、画像上は変化なく見えることがある。経験数が少ない医師が安全に手術を行うには、立体的な位置確認は重要である。
小径腎がんに対する標準手術として、ロボットあるいは腹腔鏡下に行う腎部分切除術が広く施行されている。腎がんの周囲に正常組織をつけて切除する必要があり、術中に小さな超音波プローブを挿入して切除範囲を決定している。その際、プローブで見た後にプローブを離して、凝固で印をつけている。プローブを腎臓につけたまま何らかの方法で印をつけることができると簡便だと思われる。
医師(27年以上)
病棟でのドレーンの排液は通常閉鎖空間で行われるが、時にオープンとして管理することがある。排液量が多いと容易に貼り付けしたガーゼを交換せざるを得ず、スタッフの手間やトラブルの元になる事が少なくない。できれば簡単な吸収しやすいデバイスを開発したい。
病棟でのシャワー時に点滴などの刺入部をカバーする必要があるが、その作業は手間を擁している。水分が付いてはいけない部位なので、清潔に確実なテープ保護が必要であり、簡単なデバイスを開発したい。
集中治療室や一般病室で酸素化のマーカーとして血液ガス分析が行われている。頻回の採血が必要となるが、感染の危険性や患者に動脈ラインの留置などの負担をかけている。採血をしないでの近似値で数値がわかるととても便利である。
経口摂取不良症例や消化管手術の際に栄養療法目的の腸瘻を増設することが多いが、接続に伴うトラブルが少なくない。
医師(13年以上)
形成外科は、エコー下に細い血管を同定し、術前マーキングを日々おこなっている。しかし、エコー下のマーキングは煩雑で曖昧であり、エコーを外し、おおよそエコーの中心であった部位にシリンジなどを使い皮膚に跡を付けた後、ゼリーを拭いて油性マジックで印を付けているというのが現状である。エコーを用いながらのマーキングができないか。
医師(30年以上)
整形外科で使用する電動工具に使用するドリルやソーは、単回使用品が多いが、材質的には複数回使用できるにも関わらず単回で破棄せざるを得ない。複数回使用できる、もしくは単回使用でも安価な製品を提供してもらえないか。
医師(20年以上)
小児の放射線治療時の拘束を回避する技術が望まれる。
昭和大学藤が丘病院
慢性疼痛や歩行障害に対して脊髄刺激療法が行われているが,観血的治療であり侵襲性が問題である.非観血的脊髄刺激が求められている.
頭頚部癌術後の無喉頭者や気管切開を受けている患者さんは声を出すことが出来ません。従来は筆談や文字盤を用いてコミュニケーションを図っていました。近年Googleが開発したLipNetは唇の動きから会話の内容を文章レベルで認識できるようになっています。このような人工知能技術を用いて日本語環境でのソフトウェア開発を目指したいと思います。
東京慈恵会医科大学
経動脈的アプローチによる細胞投与治療(再生治療)が注目されている。しかし前臨床試験用のカテーテルが存在せず、トライすることが出来ない。前臨床試験用のカテーテルが必要である。
院内での在庫管理に際して、納入された物品に対して手作業でタグ付けを行う作業は 1. 人件費 2. ヒューマンエラーによるタグの貼り間違い 3. 使用された物品タグの剥がし忘れ 4. 使用された物品のバーコードを読み取るための人員 5. 物品毎に貼付される運用シールには病院間の汎用性はない。 が挙げられる。
歯冠修復における保険医療材料の主たるものは、金銀パラジウム合金(金12%以上)で、海外からの供給となる。現在、それに代わる材料としてCAD/CAM冠、高強度コンポジットレジンなどが存在するが、完全にこれらに移行する状況ではない。非金属、天然成分、高強度、生体親和性、価格安定等を有する材料の開発、保険導入を進めたい。
日本歯科医大学(一般社団法人日本歯科審美学会)
各種修復材料を用いて歯の治療を行った際には、自然観に溢れ、光沢のある綺麗な修復表面にするために、必ず研磨を行う。しかし、滑沢かつ艶のある面を得るためには、荒⇒中荒⇒細⇒極細という複数のステップを異なる材料に取り替えながら行う必要があり、手間と時間が掛かっている。
順天堂大学(一般社団法人日本口腔ケア学会)
妊婦は妊娠初期につわりにより歯磨きができないこと、ホルモンバランスの影響で歯肉炎になりやすいと言われている。妊婦は歯磨きをしなければいけないという思いはあっても、ブラシを口腔内に入れることで嘔吐を誘発し、十分な歯磨き行動がとれずにいる。歯磨き行為が辛く苦しいという現状に対して、嘔吐を誘発しない歯ブラシのようなものが求められる。
妊婦は妊娠初期につわりにより歯磨きができないこと、ホルモンバランスの影響で歯肉炎になりやすいと言われている。しかし、妊婦に関わる助産師は、口腔内のことがよくわからず、どのタイミングで受診を促した方がいいのか判断に困っている。詳しく歯周関連菌を調べるのではなく、その場ですぐに口腔内の状況を判断し、受診を勧めるレベルか、口腔ケアできているかのスクリーニングができるような機器が必要である。
昭和大学(公益社団法人日本口腔インプラント学会/一般社団法人日本老年歯科医学会)
インプラントメーカーは数十種類から数百種類存在し、その種類によりドライバーやアバットメントといったパーツが異なる。 埋入元歯科医院の閉院や患者の転居等により、メーカーが不明な場合は対応ができない。
脳梗塞に対する新たな治療としてカテーテルを用いた血栓回収術療法が必須である。時間勝負の治療であるにも関わらず、専門医がいない地域ではそもそも治療を受けられない。この距離的制約を乗り越えるために、有線型ラジコンを用いたシンプルな治療デバイスを開発し僻地医療に貢献する。
カテーテルを用いた治療には様々な付属品が必要となる。輸入品が多く、必ずしも使いやすい訳ではない。価格の問題から大手が参入しない付属品であっても、日本の加工技術を持ってすればより使いやすい製品ができると考える。現場発のニーズに乗っ取ってアイディア商品の開発に臨みたい。
既存の頭皮から測定する脳波は、長時間装着は難しい。我々が考案した方法では最長数か月の連続測定が可能となる。既存の脳波計を用いて簡便に測定できる方法である。電気回路、絶縁加工技術をもったメーカーと共同し、革新的脳波測定技術を構築したい。
心不全や気管支喘息の末梢気道の浮腫(むくみ)は呼吸の呼気時間の延長をもたらす。それらは感染症や気候(低気圧)、大気汚染(PM2.5や黄砂)など様々な環境要因で変化するが、それらを見える化する手法はない。医師の聴診は主観的で、症状の出やすい夜間や明け方には行い難い。夜間の呼吸のデータを取得して(生体センシング)呼吸数及びその吸気/呼気時間の比率を求め、呼気延長の客観的な評価、早期発見に役立てる。
関節炎に対して、関節内に局所麻酔剤とステロイド剤を混合し投与することはよく行われている。大学病院では診療中の医師が混合することが多々あり、時間も浪費し、針刺し事故や感染のリスクもある。ワンタッチで2つの薬液が混合され、注射できるような機器を開発して欲しい。
心機能や心腔内の評価は心臓超音波検査が標準検査である。心臓超音波検査には侵襲のない経胸壁心臓超音波検査(TTE)と、半侵襲的な経食道心臓超音波検査(TEE)がある。詳細な心機能評価にはTEEが望ましいが、内視鏡のように喉頭麻酔や患者自ら探触子を嚥下する必要があり、患者負担は大きくいことや挿入に技術を要するため検査のハードルが高い。探触子の改良で簡便に検査ができれば検査が普及していくと考えられる。
神経細胞が何らかの原因により軸索の変性や炎症によって破壊されると、軸索からNeruofilament のフラグメントが体液中に放出される。近年 NFのL鎖(NFL) の測定値と脳梗塞や多発性硬化症など様々な神経疾患と関連があると報告されている。このNFL迅速測定試薬を開発することで、今までなし得なかった採血による神経疾患のスクリーニングが可能になると予測される。
難聴にて補聴器が必要と自身で認識しつつも、使いたくない人が多い。主因は「障害者として見られる」という整容面のイメージである。「他人が気付かない補聴器なら使いたい」という潜在的ニーズが十分にある(全人口の1割は難聴)。一方で60歳以上の9割が眼鏡を持っていおり、眼鏡の柄と耳掛け型補聴器が干渉する問題もある。最近のイヤホンの進化は目覚ましい。補聴器においてもより目立たず眼鏡と干渉しない物が望まれる。
顔面神経麻痺の患者では、神経がむくみ狭い骨管内で圧が上がる。重症の場合は手術にて骨を解放し、神経鞘という神経を包む膜を切ることで神経内圧を下げる。手術の際、神経内圧を測定したいが、顔面神経は5-10mmと細く、また深く狭い空間の奥にあり、現状の測定器では容易に測定できない。神経鞘を切る前と後で神経内圧を測定したい。
人工中耳は振動子を耳小骨や内耳窓に取り付け、直接内耳へ振動を伝播させることで補聴する人工臓器である。補聴器と比べて音質が良いと言われているが、音質(ここでは音の歪みが少ないこと)を評価する方法がない。人工中耳も補聴器も外耳へ音が漏れてくると思うが、それを測定する事で音の音質を比較したい。
消化管運動機能障害は全消化管に生じ、様々な全身疾患の合併症としても認められる。診断法は運動生理学的な検査が中心であり、病因解析は不十分で、効果的な治療法も少ない。免疫組織学的解析により神経叢の異常が一因である事が明らかとなったが、良性疾患であるが故に神経組織の採取は困難である。また、長期経過により症状が変化する疾患もあるため、内視鏡的に継時的観察を行えば、更なる病態の理解に繋がるものと考える。
味覚検査は舌の左右と前後と軟口蓋に分けて味の種類を変え、濃度を変え、検査技師が行っているが、時間がかかって煩雑である。そのため、あまり病院でも検査ができない状況である。
嗅覚検査は片鼻ずつ、においの種類を変え、濃度を変え、検査技師が評価を行っているが、におい汚染の問題と、時間がかかって煩雑である。そのため、健康診断にも入っていないし、どの病院でも検査ができる、という状況ではない。
嗅神経細胞は脳神経の中で唯一再生能を持つ。加齢性変化や嗅神経性嗅覚障害については、嗅覚トレーニングが有用であることが示されている。日々、嗅覚のトレーニングを欠かさず行ったり、その自己評価ができるアプリがあればより継続でき、異常も発見しやすい。