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東京慈恵会医科大学
医師(10年以上)
経時的に膵臓癌患者数が増えている。膵切除は腹腔鏡下膵体尾部切除にくわえ、条件付きで腹腔鏡下膵頭十二指腸切除が保険収載された。しかし、膵切除後の再建(膵空腸吻合または膵胃吻合)は開腹手術であっても難易度が高い。また術後膵液廔は致死的になりうる重篤な偶発症であるが、5-20%と依然と頻度が高い。
デバイスが使われる疾患等の名称・概要
年間患者数
デバイスが使われる検査・手術・処置等
年間件数
医師
デバイスの進歩とともに大血管,末梢血管領域ともに血管内治療が広く普及してきた.末梢用の血管内視鏡は開発されているものの,大血管用血管内視鏡の開発はなされていない.大血管用内視鏡の開発によって,血管内治療手技の簡便化,放射線被曝低減のみならず,大血管疾患の病態解明につながる.
河北総合病院
医師(9年以上)
医療機器の革新・また技術の鍛錬により、患者さんにとってより侵襲の少ない腹腔鏡・胸腔鏡手術の適応が広がっている。\n一方、外科医師の少ない病院や、医師の少ない時間帯の夜間の緊急手術では、3人の医師を必要とする腹腔鏡の手術の適応が難しい現実がある。これを解決することで人手不足の解消、医療の低コスト化につながるのではないかと、考えている。\n
昭和大学
病院内において使用する車いすには様々な改良すべき点があるが,そのなかで最も大きな課題が乗り降りしにくいことであると思われる。今回その課題を解決したい。 歩行障害のある患者さんが対象となるのでスケールメリットは大きいと思われる。実現すれば病院側にもメリットがある。
東京医科歯科大学(特定非営利活動法人日本歯周病学会)
歯科医師
臨床現場では常に手袋を付けた状態で診療をしているため、問診や検査の記録/閲覧には、毎回手袋を外すか、キーボードをラッピングするか、アシスタントを付ける必要がある。特に歯周組織検査を1人で行う場合、非常に時間がかかり、さらに衛生面の問題がある。音声入力でほぼすべてがカバーできれば、効率化と衛生面の改善がはかれる。
国立がん研究センター中央病院
医師(7年以上)
手術などにおいて上級医がどの部分の剥離を行っているか、近傍にはどのような構造物があるかなどがわからないことがある。上級医にとっては当たり前の血管や神経も初学者や他科の医師にとっては名前すらわからないことがある。リアルタイムないしは録画データから、カーソルをあわせると血管の名前がでたり、典型的な解剖でいうとどのあたりをやっているかなど図示できるシステムが手術初学者には有益ではないかと考えた。
ロボット手術においてdryな術野維持のための浸出液・血液の吸引は助手の重要な役割であるが、従来の直線的な腹腔鏡用吸引管では岬角との干渉により骨盤深部において操作性が極めて不良となる。先端が曲がる腹腔鏡用吸引管があれば骨盤壁との干渉を回避して操作性の向上が見込まれる。
国立国際医療研究センター
開腹・開胸手術の際、手術室のライトを深部まで明るく照らすことが困難な場合があり、 ライトの調整に術者・助手や看護師の手を取られることがあり、円滑な手術の障害となる。 頭部装着型ライトは深部を照らすために、術者・助手の姿勢で調整するため、無理な姿勢で身体の負担になる事がある。術野の深部まで明るく照らし、術者・助手・看護師を煩わせない デバイスがあると、円滑な手術・観察に有用であると考える。
医師(17年以上)
鏡視下手術では術野をモニターを共用することで、実際の剥離ラインや重要な臓器をモニターに指示棒などでアノテーションしながら、手術指導が可能である。指導内容の録音・録画が可能なデバイスに、術者の視線が示せるようなツールが開発できれば、指導用アイテムしての活用することができる。現在この分野では開発が進むVRよりも簡便であり、即座に実用性が期待できる。
国立がん研究センター東病院
少し深いところにミクロレベルで残ったがん細胞は、大腸カメラとMRIでカバーできないため、表面から2mmくらいにある大きさ1mmのがん細胞を客観的に発見できるデバイスがほしい。
高齢化社会に伴い、排便機能障害の割合が増えてきており、この治療には特効薬もないことから継続的なリハビリテーションが有用な場合がある。このようなリハビリテーションの効果を評価したりリハビリテーションをサポートするデバイスは、排便機能障害を治療する医療者サイドにとって大きなニーズとして存在する。
医師(16年以上)
鏡視下子宮摘出手術では子宮をコントロールする子宮マニピュレーターを腟から子宮内に挿入することが必須である。しかし近年、悪性腫瘍手術ではマニピュレーターが播種を引き起こす可能性が指摘され、マニピュレーターが避けられている。術中に子宮をコントロールできず手術の難易度が増加して臓器損傷のリスクが増えており、腹腔内から子宮を把持してコントロールするデバイスを求められている。
手術中に子宮の位置を調整するマニピュレータ操作のために、現状では医師1人がついている必要があり、執刀医の指示によりマニピュレータの向きを変えるが、助手からはモニターがミラーイメージとなるため、操作がし辛い。また、腹腔鏡だと術者がサポートできるが、手術支援ロボットだと手が届かず、離れた場所から口頭指示で行っているが、なかなか思うような形で固定できないという現状がある。
医師(24年以上)
開腹手術の手術動画を録画する為には、天井に設置されたカメラによる撮影が一般的であるが、骨盤深部の操作や重要な手術操作においては、術者・助手の身体が邪魔となり肝心の見たいところが撮影できていないことが多く不十分な現状である。本格的にカメラマンに委託することもできるが、極めて高額費用が発生。録画機器は小型化を極め最新機器を生かし、現状の問題点を打開するような安価なシステム構築を目標とする。
昭和大学江東豊洲病院
小児病棟等において、医療者が乳幼児を移動させるときなどに児を抱負する機会がある。しかし胸ポケットにはペン等が入っており危険である。ペン等を別の位置のポケットに移しておいても、乳幼児の外来処置の時に、こちらが前かがみの状態になることが多く、ポケット内の物が落ちることが多い。 これらの解決のためポケットの位置の変更やポケットが改良されたスクラブや白衣があれば、需要があると予想した。
医師(20年以上)
【目的】予防接種時の疼痛を緩和【背景】予防接種において、皮下注射や筋肉注射のいかんに関わらず接種時の注射針の疼痛の問題は常にある。その対策の1つとして、接種前に局所麻酔薬のテープの貼付もあるが、薬物であり副反応や費用の問題がある。【方法】接種前に、接種部位へ冷却シールを貼付しておく。【期待される効果】予防接種の注射針による疼痛の軽減が期待できる。
東京大学医学部附属病院
腹腔鏡手術の適応となる疾患が徐々に増えているが、この手術の要となるのが手術参加者全員の目となる腹腔鏡である。小児はworking spaceが狭いためか、頻回に曇ることが起こり得る。事前にカメラをお湯で温めたり、曇り止めを塗ったりして工夫をしているが、必ず曇りが生じ、手術の中断を引き起こす。
注射の針と異なり、点滴の針は内筒と外筒で構成されている。点滴注射の場合、なるべく直線の静脈を同定し点滴針を穿刺。内筒に逆血があった時点でさらに奥にすすめ外筒を滑らせることで血管確保を行う。しかし小児の場合、まっすぐな部分が大人と比較しても短く、何度も点滴を刺されて経験がある児の血管は蛇行し血管確保が容易でない。
入院が繰り返され採血や点滴が頻繁に行われる患者さんは、健常な方と比べて穿刺できる血管が極端に少なくなる。赤外線を利用する従来の機械はあるが、大まかな血管の走行のみを描出し、穿刺に適した血管かの判別はできないのが現状。
小児の内服薬は体重換算で量の調整が必要である。しかし体重計算し処方しても主に苦味などの理由でコンプライアンスが悪い事があり、一緒にアイスやヨーグルトなどと内服を試みても内服が困難な事がある。
医師(6年以上)
外科では患者の病変把握のためにCTやMRIでの評価は必須だが、被ばくの問題や、小児の場合安静が保てないため鎮静をかける必要があり、成人と比べて非常に検査までのハードルが高いため、エコーでの評価が主である。しかし、エコーは個人の技量が強く影響し、かつ、実際に検査をしている人しかわからないもので、客観性がCTやMRIに比べて低いのが問題である。エコーを使って新しい画像評価ができないか。
全国には人工肛門を付けている人がたくさんいる。人工肛門の問題点はその見かけもそうだが、それ以外にもまだ問題がある。
成人・小児問わず、入院患者の多くにSpO2(経皮的酸素濃度)モニターや心電図モニターをつけることが多くある。しかし、問題点があるので、それを解決したい。
小児は安静が保てないため、処置をやるときにはネットでぐるぐる巻きにする。しかし、見た目がよくない。
小児は血管が細く、採血が困難な場合が多い。手のひらからライトを当てて血管を透見できるようにする道具があるが、部屋が明るいとみられないし、暗いと血が返ってくるのが見られない。
鼻血が良く出る人がたくさんいる。朝の忙しい時に、出てほしくないときに出て困っている人は多いと思う。
小児外科でも成人と同様に腹腔鏡手術・胸腔鏡手術が発展し、特にフレキシブルスコープの登場は非常に有用であったと思う。しかし、細経化は進んできているが、実は細いだけでは小児では使いにくい。成人と違い体が小さいため、従来のフレキシブルスコープでは可変部が大きいすぎるために使用しにくいのである。
腹腔鏡の練習は腹部外科医(消化器外科・小児外科・産婦人科・泌尿器科)にとって必要なスキルである。いろいろな練習方法はあるが、正直面白くないものが多い。楽しく練習が続けられるような、そんなものが欲しい。
東京大学医学部付属病院
小児外科でも成人と同様に腹腔鏡手術・胸腔鏡手術が発展し、特にフレキシブルスコープの登場は非常に有用であったと思う。しかし、細経化は進んできているが、実は細いだけでは小児では使いにくい。成人と違い体が小さいため、従来のフレキシブルスコープでは可変部が大きいすぎるために使用しにくいのである
外科では患者の病変把握のためにCTやMRIでの評価は必須だが、被ばくの問題や、小児の場合安静が保てないため鎮静をかける必要があり、成人と比べて非常に検査までのハードルが高いため、エコーでの評価が主である。しかし、エコーは個人の技量が強く影響し、かつ、実際に検査をしている人しかわからないもので、客観性がCTやMRIに比べて低いのが問題である。エコーを使って新しい画像評価ができないか
自治医科大学
嚥下障害はあるものの消化管の機能に問題がない患者には、経鼻栄養チューブを用いて経管栄養が行われる。チューブ挿入では気管への誤挿入を回避するため、気泡音やpH測定、X線撮影等により確認するが、確実性の低さや簡便でないなどの問題がある。特に在宅にて家族が栄養剤注入前にチューブの位置確認を行う場面や、誤抜去時に再挿入する場面では、安全・簡便・客観的に位置確認できる方法が求められている。
千葉大学医学部附属病院
看護師
小児病棟では入院の注意事項や手術の内容などを親御さんに説明し同意を得るだけでなく治療を受ける小児患者本人にも内容を理解して納得してもらう必要がある。しかしながら、小児は時に注意も散漫で自分自身のことと理解してもらえないことがしばしばある。また、入院の翌日に手術といった場合、スタッフとの関係も十分ではなく、話をしっかり聞いてもらうことが難しい。家族の協力を得ながら、患者が理解できるような工夫が必要。
医師(33年以上)
小児がんの一つである神経芽腫の重要な腫瘍マーカーとして尿中VMA(バニルマンデル酸)と尿中HVA(ホモバニリン酸)がある。いずれも診断及び治療効果判定に有用で日米欧諸国では多用され、測定は液体クロマトグラフィー質量分析法で行われている。しかしながら、小児がん患者の80%が存在する低中間所得国ではこの検査は行われず、診断や治療効果判定に難渋しており、より簡便な方法の開発が求められている。
昭和大学病院
医療施設用小児ベッドは転落防止柵を設けており、上段・中段・下段の高さに手動で変えることが出来る。そのため保護者および医療従事者が児から目を離す際は柵の高さを上げるよう啓発しているが転落事故の報告が毎年あり、改善がみられていない。また転落事故後の合併症の報告もある。柵の上げ忘れなどは更に多いことが予想される。このような現状を踏まえ、転落事故防止を強化した医療施設用小児ベッドはニーズがあると考える。
医師(19年以上)
【背景】乳幼児における点滴に使用では、点滴の抜去の可能性があるため、やむなく手にミトンを装着し、予防することを行っている。しかし小児の体格にあったミトンには限りがあり、適切な種類を揃えることが必要である。ミトンの使用により、点滴の侵入部の観察が難しくなるため、材質の変更等の検討も望ましい。【期待される効果】適切なミトンの作成は医療トラブルが減少する。
【背景】予防接種の現場において、皮下注射、筋肉注射のいかんに関わらず接種による疼痛に抵抗がある人はいる。その対策方法は数少ない。【方法】接種前に、接種部位へ冷却スプレーと同等の機序のものを噴霧する。冷却温度や噴霧時間は、疼痛の緩和の割合と組み合わせて検討する。【期待される効果】予防接種前の短時間で、身体への影響なく接種による疼痛を軽減できる方法の1つになる。
【背景】Covid-19肺炎では無症候性の肺炎を認めることもあり、SPO2の低下から推測される。スマートウォッチではこれらは測定可能である。しかし現場ではバイタルを各々測定している。【方法】スマートウォッチに、自動血圧計を合わせたデバイスにより、全バイタルの測定が可能である。【期待される効果】簡便に肺炎や状態のスクリーニングが可能である。
出生直後の新生児の低血糖症は臨床的所見に乏しく、診断・治療が遅れると予後が不良である。そのため、リスクの高い児は出生後頻回に血糖値のチェックが必要となる。ただ、血液検査が必要なため、親の不安が大きくなることのほか、感染症や皮膚障害のリスクも無視できない。
出産に立ち会う医療スタッフは新生児蘇生法(NCPR)により対応する必要がある。全出生時の15%以上に何らかの蘇生処置が必要と言われており、積極的な蘇生処置が必要な児の場合、心拍数の早期把握のために心拍モニターの装着が推奨されているが、分娩時に心拍モニターが常備されている施設はまれである。
神経障害をきたした新生児の場合、脳圧のモニタリングをすることは全身管理の上で有用だと考えられるが、現在、新生児の脳圧を観血的に(あるいは非観血的に)モニタリングできるNICUはほとんどない。大泉門の触診で脳圧を推定することが一般的であるが、他覚的かつ客観的に脳圧を計測することができれば、児の管理に有用と思われる。
新生児・乳児の尿検査はしばしば行われる。ただ、既存の採尿パックではテープの粘着力が高く(高くないと剥がれやすくなる)粘着部位の皮膚の発赤、損傷が高頻度に発生するため、特に皮膚の未熟な新生児・乳児期早期では検体採取が困難、かつリスクを伴う。侵襲の少ない採尿方法が望まれてる。
新生児集中治療室(NICU)で使用される保育器(閉鎖式保育器Incubator)は、外部からの微生物の侵入を阻止するとともに、内部の保温と加湿を行うことが主な役割である。近年、保育器の性能は年々進歩し、性能は向上しつつあるが、高湿度や高環境温が問題となるケースがある。現在、市販されている保育器には除湿、あるいはクーリングの機能はなく、こうしたケースでの器内環境のコントロールは困難である。
現在、顔面神経麻痺は国内での患者数は約5万人/年がおり、手術もしくはリハビリにより回復する。リハビリの場合、個人でマッサージや表情のリハビリを実施する必要があり、筋肉の萎縮を防ぐマッサージを生涯続ける、もしくは麻痺のある状態で表情のリハビリを実施するしかない。そのため、効率的なリハビリの実施方法が求められており、リハビリ器具があればその補助をすることができる。
東京女子医科大学
通常用いる圧モニターは専用の機器に接続が必要でありICUでの使用は可能であるが一般病棟での使用が困難になる。 測定器を小型化し、bluetoothなど無線でPC等へデータを送信できれば利便性を向上することができる。
顔面骨折に対する三次元実態モデルを用いたシミュレーション手術が普及して久しい。画像解析ソフトで整復モデルを作成し術中に整復位の指標として用いるのが一般的な使用法だが、この整復モデルは健側のミラーイメージを骨折部に重ね合わせて作成されることが多く、その精度は必ずしも高くない。整復後の形態をデータ上で作成するための、別のアプローチを模索している。
医師(15年以上)
現在存在する手術用顕微鏡は大きく重く,運搬やセッティングに時間を要し、複数台使用する手術ではぶつかってしまい同時使用に困難を要する。卓上顕微鏡であるとその大きさは小さく、持ち運びも用意となる。 顕微鏡がもっと軽く、小さくなればそれらの問題も解決する。
頭蓋内圧の亢進を把握することは,急性疾患、慢性疾患いずれにおいても臨床上きわめて重要な情報である。特に形成外科においては患者に小児が多く含まれる。しかし,実際に計測するには侵襲的な方法しかないため,患者の負担は大きく,感染のリスクもある。非侵襲的な測定方法が望まれている。
乳房再建などにおいて,皮膚を拡張する目的で生理食塩水バッグが使用される。外来で徐々に生理食塩水を追加して皮膚を拡張していくが,適正な注入量や圧についての調査はなく,手の感覚のみで行われている。現行の方法では患者には疼痛や合併症のリスクなどの不利益がある。
四肢リンパ浮腫の治療は可能な限り早期に取り組んだ方が良い。しかし,命に係わる疾患ではないために進行しないと医療機関の受診まで到達しない。写真を含めたスマートフォン入力レベルの情報で,未病リンパ浮腫の早期発見や最適な管理の推奨を提供できるようにしたい。
医師(13年以上)
形成外科は、エコー下に細い血管を同定し、術前マーキングを日々おこなっている。しかし、エコー下のマーキングは煩雑で曖昧であり、エコーを外し、おおよそエコーの中心であった部位にシリンジなどを使い皮膚に跡を付けた後、ゼリーを拭いて油性マジックで印を付けているというのが現状である。エコーを用いながらのマーキングができないか。